「トレカフェスタ!東京2019WINTER」(主催・株式会社ミント)が12月8日、台東区の東京都立産業貿易センター台東館で開催された。年に夏冬2回の同イベントだが、今回は前回を上回る700人のカードコレクター、スポーツファンが駆けつけ、盛り上がった。
一番乗りは早朝6時30分。20代の男性は「早く各ブースを回りたくて」開場の4時間半前から並んだ、という。出展はミント9店舗、カードショップ4店舗、カードメーカーとして株式会社エポック社、グレーディングのPSA、公益社団法人全国野球振興会(プロ野球OBクラブ)、外国人OB選手会など17ブース。テーブルにはボックスが積まれ、多くのシングルカードが並び、来場者はボックスやシングルを熱心に探していた。
店舗ブースでは限定福袋や福パックに列ができた。整理券を販売して配布時間を遅らせることで購入者にフェアに人気カードが当たる3万円の福パックも完売。これまでは少なかったマルチスポーツの福パックも人気だった。「トレカフェスタでしかカードを手にとって購入できないお客様もいる。遠くから足を運んでくださる方も多い。来場してくださった全員に喜んでいただきたい。マンネリ化も防ぎたい」と、ある店舗では話していた。
各ブースの趣向を凝らした福袋や福パックと同じく、同イベントの目玉でもあるツーショット撮影会・サイン会にはプロ野球の中日で2000安打も達成した立浪和義氏、福岡ダイエー(ソフトバンク)、千葉ロッテで活躍したフリオ・ズレータ氏、サッカーJリーグのガンバ大阪、清水エスパルス、ヴィッセル神戸でプレーし日本代表にも召集された永島昭浩氏が登場。「トリ」を務めた立浪氏の撮影会のチケットはいち早く完売。3人ともファンとの交流する笑顔が印象的だった。
この日はエポック社の「2019 OBクラブ設立25周年記念オフィシャルカード」が先行発売された。開場と同時に購入者も多く、会場内に設けられたスペースで開封し、初対面のコレクター仲間がゲットしたカードについて一緒に喜んだり、カードの選手の現役時代について語り合う姿も見られた。イベントの終盤には、野村克也氏のボールサインカードの「1 of 1」を引いた、という来場者が購入した店舗ブースに。販売者も周囲にいたファンからも歓声が起こった。
PSAのブースでは、直筆サイン保証プログラム(有料)を利用する人はさらに増え、グレーディングの定着ぶりが証明された。同プラグラムは同イベントだけではなく、ミント各店舗で現在も受け付けており、今後も利用者は増えそうだ。
NBAに代表されるように、RC(ルーキーカード)の高騰にともない各ブランドのボックスも価格が上がってきた。ネットでの売買も増えている。お目当てのボックスやシングルカードを自分の目で確かめて、お買い得な福袋や福パックも手に入れることができる「トレカフェスタ」はまさに、トレーディングカードの「フェスティバル(祭り)」と言えるだろう。次回の開催は、2020年8月に予定されている。