エポック社「2020 JLPGA 日本女子プロゴルフ協会 オフィシャルトレーディングカード」が11月末についに発売された。発売前から話題になっていたこの商品だが、予想通り、発売と同時に完売するトレカショップが続出。アジアをはじめ、外国からのオーダーも多いようで、これまでトレカに縁のなかったゴルフファンらも購入。2020年を代表するトレカになった。
その中でも、注目は「しぶこ」こと、渋野日向子のカードだ。初のトレカ化で、ルーキーカード扱いになることもあり、レギュラーカードでも500円以上で取引されている。直筆サインにいたっては、12月に入り、大手ネットオークションの「ヤフオク!」で20シリアルのものが96,000円で落札された。店頭在庫のなくなる今後はさらなるプレミア化は必至な状況だ。
渋野に関しては、ゴルフウェアをカットして挟み込んだウィナーズメモラビリアカード(ウェア)も人気。145枚限定ながらパッチ部分のシリアルナンバー1/145が44,999円で落札された。12月5日までの「ヤフオク!」での「2020 JLPGA」の落札額上位を見ると、ベスト10までに渋野の直筆サインが7枚、前述のウェアカードが1枚と計8枚もランクイン。「しぶこ」人気を証明し、トレカ界でも「しぶこ」旋風が巻き起こった。
渋野以外では3位タイで、新人の安田祐香の直筆サイン(20シリ)が50,000円、10位にやはり新人の古江彩佳の直筆サイン(20シリ)が31,000円で入った。ともに、今年、デビュー。カードにもルーキーのロゴが入った価値のある1枚となっている。古江は渋野とともに東京五輪出場の可能性もあり、今後もトレカの価値はあがりそうだ。新人では、このふたりと並び人気の吉田優利も20位で直筆サイン(20シリ)が20,500円で落札された。
「しぶこ」に圧倒され、発売の予想ほどブレークしていないのが、イ・ボミ、アン・シネらの韓国勢。イ・ボミは13位に直筆サイン(20シリ)が29,800円で入ったが、90シリは25,000円前後と伸び悩んでいる。韓国では実績のあるものの、日本のツアーではルーキー扱いになるアン・シネは直筆サイン(90シリ)が17,500円で最高。ともに、実力も美しさも兼ね備えるだけに、もっと落札額がついてもおかしくない人気なのだが…。
さらに、145枚のウェアカード、ウェアカードと選手がだぶらないように作られた45枚限定のグローブカードもまだまだ、オークションをはじめとした市場に出回っていない。選手限定の34種類のインサート「ホログラフィカ」も、まだ様子見なのか、あまり見かけない。これらも値上がりは間違いないだろう。
すでに、この商品は来年以降も発売することが予定されている。それだけに、初年度の2020年版は来年以降のものとは価値が違う。店頭で見かけたら、迷わず購入することをおすすめする。
cove【ライター】
国内外のベースボールカードやコレクションアイテムを収集し続けて30年。元スポーツ紙ライター。