ベースボールカードの最高額が更新された。オークション会社の「PWCCマーケットプレース」は1月14日(日本時間15日)、ミッキー・マントル外野手(ヤンキース)の1952年「TOPPS」が520万ドル(約5億4000万円)で落札されたことを発表した。これで、昨年8月に大手オークション「ゴールディン」で落札されたマイク・トラウト外野手(エンゼルス)の393万ドル(約4億8000万円)を抜き、ベースボールカードの最高額となった。
これも新型コロナの影響か。PWCCのマーケティング責任者であるクリス・キャラハン氏は「トレーディングカードの市場は急騰している。カードの平均価格はこの1年間で2倍から3倍に上昇している」と米メディアに語った、という。昨年は各スポーツのトレカが米国のオークションで次々に最高値を更新していた。「Stay Home」で自宅のコレクションを整理し直したり、家族のコレクションの中から保存状態のよいお宝トレカが発見されたりすることも珍しくない。グレーディング鑑定の普及で同じトレカでも価格が大きく変わることもある。
落札者は米国人俳優で起業家としても知られるロブ・ガフ氏。早速、自身のインスタグラムを更新し、落札したカードを手に記念撮影。「子供のころに野球カードを集めていたが、昨年8月ごろから、また、興味を持ち始めた。このカードは野球カードのモナ・リザであり、最も象徴的な聖杯だ。このカードを入手できたことを誇りに思う」と記した。
今回の最高値がついたカードはマントルのルーキーカードで、PSA鑑定は9点。9点の評価でもここまで状態のよいものは中々市場にも出回らない。マントルはヤンキースのレジェンドで、本塁打王に4度、輝くなど通算536アーチを記録。1956年にはスイッチヒッターとして初めての三冠王も獲得した。68年に引退し、74年に野球殿堂入り。95年に63歳で亡くなった。
トレカジャーナル編集部