UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントが2月16日、開幕した。スター選手が勢揃いしたベスト16の激突だが、その活躍次第ではサッカーのトレーディングカード市場に大きな影響を与えるのは必至。米国でもサッカーとサッカートレカの人気が急激に上昇。2020年10月に米大手オークション「ゴールディン・オークション(GA)」で落札され、サッカートレカの史上最高額とされるペレ(ブラジル)の「1958 ALIFABOLAGET」のPSAグレーディング鑑定9点に付いた288,000ドル(約3000万円)を更新する可能性もありそうだ。
16日のFCバルセロナ対パリSG戦ではリオネル・メッシ(FCバルセロナ)が先制ゴールを決めると、キリアン・エムバペ(パリSG)がハットトリックで逆転勝利を演出。17日にはセビージャと対戦したドルトムントのアーリング・ハーランドが同点弾のアシストから勝ち越し、ダメ押しの2ゴール。今季のCLリーグでは出場5戦連続得点で3戦連続2得点をあげ単独首位の8得点とした。
メジャーリーグサッカー(MLS)はあるものの、ヨーロッパのスポーツというイメージが強いサッカーは米国では4大スポーツに比べて人気は今ひとつだったが、ここに来て急浮上。ネットの普及、新型コロナでの在宅による試合観戦の機会増、入手する情報量増など様々な理由が考えられるが、それにともないサッカートレカへの関心も高まり、各オークションへの出品・落札も急激に増えた。
ヨーロッパのオークションの情報が無いため、米国に限定されるが、ペレの最高額に続くのが、今年1月にやはり「GA」で落札されたクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)のルーキーカードであるPANINI「2003 MEGA CRAQUES」のPSA10 点満点の205,200ドル(約2154万円)。同じく今年1月には「ebay」でデビッド・ベッカムのルーキーカードとなるMERLIN「PREMIER GOLD」のPSA10点満点が126,75ドル(約1335万円)で落札された。
「GA」では昨年8月にエムバペのPANINI「PRIZM WORLD CUP」の10枚限定「Gold 」パラレルが121,200ドル(約1272万円)で落札されている。メッシのルーキーカードは昨年9月に「ebay」でPANINI「2004 MEGA CRACKS」が116,988ドル(1228万円)で落札された。
サッカートレカの落札額ランキングでベスト5のうち、ペレとベッカムの上位2人は引退しているが、残りの3人、C・ロナウド、エムベパ、メッシの現役選手は今回の決勝トーナメントの出場選手でもある。
落札金額ベスト5にはランクインしていないものの、トレカジャーナルが注目するのはハーランドだ。
TOPPS「2019 CHROME BUNDESLIGA」の50枚限定「Gold Refractor」のPSA鑑定10点満点が「ebay」で今年1月に18,100ドル(約190万円)で落札された。同ブランド同パラレルの直筆サインのBGSグレーディング鑑定10点満点が昨年11月には「GA」で7,380ドル(約77万円)だったが、同じサインカードのBGS9.5点が「ebay」で25,999ドル(約273万円)で出品され20,500ドル(約215万円)のオファーで売買されるまでに値を上げた。
2019年にノルウェー代表に初招集され、まだ20歳のハーランド。発行されてきたトレカの種類も比較的少なく、価格も抑え気味だったが、このままなら自身のニックネーム通りに「怪物」クラスの急騰を見せることが濃厚だ。
17日の対ポルト戦では不発に終わり、試合も敗れたC・ロナウドの巻き返しもあるだろう。16日の対FCバルセロナ戦を故障で欠場したネイマール(パリSG)もいる。新型コロナの陽性反応が出て23日の初戦、対チェルシー戦を欠場するジョアン・フェリックス(Aマドリード)もいる。CLリーグ決勝トーナメントとサッカーのトレカの熱い戦いはまだまだ続く。
トレカジャーナル編集部