米国の大手オークション「ゴールディン・オークション」で3月6日、NBAのレジェンド、故・コービー・ブライアントさんのルーキーカード(RC)が1,795,800ドル(約1億9000万円)で落札された。
これはTOPPS「1996‐97 TOPPS CHROME」の「Refractor」で、BGSトレーディング10点満点。しかも、センタリング、エッジ、コーナー、サーフェイスの4ポイントがすべて10点で、最高レベルの「PRISTINE」の10点と評価されていた。「PRISTINE」10と鑑定されたこのカードはこれまで2枚しか、存在が確認されていない。
昨年、同オークションで記録されたデニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)のRCであるPANINI「NATIONAL TREASURES」のロゴマンパッチオートについたNBAトレカの史上最高額1,857,300ドルには61,500ドル(約645万円)及ばなかったものの、同じカードが2016年にネットオークション「ebay」で58,100ドル(約610万円)で落札されており、5年間で約31倍のケタ違いの高騰を果たしたことになる。
このケタ違いの高騰の要因は、NBAトレカのRCの高騰、グレーディング鑑定の地位向上に、新型コロナウィルスの影響によるトレカ自体の価値の見直しが加わったもの。さらに、ブライアントさんの遺した功績の大きさと、引退してもなお世界中のバスケファンから愛され続けている人気ぶりにも起因している。
ブライアントさんは昨年1月16日に搭乗していたヘリコプターが墜落して、天国に旅立った。奇しくも、8日に行われたNBAオールスターでMVPに輝いたアデトクンボが「コービーの名前がついたトロフィーを家に飾れるのは最高」と、すべての人々の、レジェンドへのリスペクトとその急逝を惜しむ気持ちを代弁した。
その姿は見えずとも、コービーはトレーディングカードの中で生き、そして伝説は語り続けられていく。
トレカジャーナル編集部