MLBロサンゼルス・ドジャースとクリーブランド・インディアンスが3月27日、アリゾナ州フェニックスでオープン戦を行い、昨年のナ、ア両リーグのサイ・ヤング賞投手が先発で直接対決した。
トレバー・バウアー(ドジャース)はシンシナティ・レッズからFAして投手最高年俸となる4000万ドル(約42億3000万円)を含む3年総額1億200万ドル(約108億円)の契約を結んだ。2019年のシーズン途中までインディアンスに所属し、この日投げ合ったシェーン・ビーバー(インディアンス)とは同僚だった。
結果はバウアー が5回2/3イニングを4安打4失点、開幕投手に決まっているビーバーが同じ5回2/3イニングを6安打2失点だった。バウアーは途中で特別ルールを使い、一度降板し再びマウンドへ。100球近くなった投球数でふたりともリリーフと交代した。
バウアーは仲の良いホセ・ラミレス内野手相手に球種を予告。今年のスプリングトレーニングでも話題を呼んだ右眼をつむって投げる投球フォームでラミレスから三振を奪うと、マウンド上でバンザイポーズ。このバンザイポーズが侮辱行為として、SNSなどで賛否両論を呼んだ。
右眼をつむって投げることについては「自分を不利な状況に追い込んで、それを脱出する方法を探していくことを繰り返すことで心身ともにタフになっていく」と「鬼才」と呼ばれる右腕は説明している。一風変わった自己改革法だが、トレカにとってはシャッターチャンスの投法であることは間違いない。
ビーバーは打席に立ったバウアーとも対戦。中堅に抜けそうな強烈な打球を許したが遊撃ゴロに。ベンチに戻るバウアーに「俺のマウンドを踏まないでくれ」と声をかける場面もあった。
様々なドラマが起きた一戦だったが、今季のレギュラーシーズンではドジャースとインディアンスは交流試合が組まれていないため、対戦はない。ふたりが対戦するなら、勝ち上がってのワールドシリーズということになる。オープン戦ではトレカにならないだろうが、ワールドシリーズならトレカになるかもしれない直接対決だった。
そこで、来季に期待されるのが、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)と前田健太(ミネソタ・ツインズ)のサイ・ヤング賞受賞となる。ともに、サイ・ヤング賞の候補にノミネートされ、この日、投げ合ったふたりに及ばず、2位に終わった。それでも、今季はダルビッシュがテキサス・レンジャーズ時代の2017年以来2度目、前田が自身初の開幕投手に指名され、エースとしてシーズンを投げ抜けば、サイ・ヤング賞のチャンスは十分にある。
MLBの公式サイトは3月28日、30球団の開幕投手ランキングを発表した。ダルビッシュがビーバー、ジェイコブ・デグローム(ニューヨーク・メッツ)、ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)に続く4位、前田は9位にランクされた。
4月1日のMLB開幕まであと4日。TOPPS「Opening Day」も発売され、MLBもMLBトレカも盛り上がってきた。
トレカジャーナル編集部