いきなりですが、みなさんにクイズを出題させていただきます。
「プロ野球の始球式でストライクになる確率は何パーセントでしょう?」
答えは100パーセント、なんです。だって、ワンバウンドでも、背中を通るボールでも、バッターボックスの打者はスイングしますよね。ただし、新庄剛志さんが北海道日本ハム時代に始球式のボールを打っちゃってから、100パーセントではなくなりましたけど…。
ある始球式の動画を見て感動しました。それは、昨年10月4日に神宮球場での東京ヤクルト対広島東洋カープ戦の試合前に行われた、お笑いコンビ「ティモンディ」さんの始球式だったのです。この日の試合は「松山DAY」で、愛媛県松山市の済美高の野球部出身ということで、「ティモンディ」さんが登場。投手は高岸宏行さん、捕手は前田裕太さんが務めました。
一時は背番号1を着けた高岸さんは東洋大に進学しましたが、怪我もありプロ野球を断念したそうです。その経緯を知っている前田さんがコンビを結成する時に、いつか、始球式でプロ野球のマウンドに立たせる、と約束したそうです。
そういうこともあり、あの号泣の始球式になったのです。投球前から泣いていた高岸さんですが、練習投球の後に様々な思いを込めて投じた1球は…138キロのストライク。カープの打者は打席に入りませんでしたけど、冒頭のクイズの正解を証明してくれました。
この始球式がトレカになると知って、これはゲットしないと、と決めたのです。BBM「2020 FUSION」はシーズンの総集編ともいえる人気ブランドですが、始球式カードも目玉のひとつ。レギュラーの始球式カードも全13枚中、12枚は揃いました。村田兆治さん、ローランドさん、鈴木愛理さん、久保田史緒里さんの始球式カードはパラレルも出ました。ところが…。
「ティモンディ」さんのカードだけ出ないのです。4ボックスと数パック、開けましたが出ないのです。これって、「コレクターあるある」です。
これまでも「2020 BBM INFINITY」で水泳の北島康介さんやバレーの木村沙織さんのカード狙いで購入すると、山本貴司さんのサインや竹下佳江さんのサインが出たり、「2019‐20 PANINI PRIZM」で八村塁選手のカードが欲しいのにザイオン・ウィリアムソン選手の「Fire Works」が出たり、と一般的に人気の高いカードが出ても、個人的には違うのです。これも「コレクターあるある」ですね。
ミント立川店で働き始めて間もなく2年。スタッフになってから勉強の意味も込めて集め始めたトレカですが、好きなジャンルは特にありません。小さいころは、ガチャガチャで少しカードを買っていた時期はあります。その時はキラカードが嬉しかった。今でもキラキラしたカードを見ると、パブロフの犬のように条件反射でちょっとだけ反応してしまいますが、今回の「ティモンディ」さんのようなドラマのあるカードや、デザインのいいカードを集めています。
オークションも、フリーマーケットアプリもやっていません。そのうち、「FUSION」はおかげさまで完売してしまい、段々と購入出来る機会は限られてきてしまいました。
悩める私を見て、常連のお客様がトレードを申し出てくださり、無事にゲットできました。交換要員はポケモンカードの「サニーゴ」。これが私にとっての初めてのトレードでした。トレーディングカードのトレーディングって、こういう意味なんですね。ありがとう、サニーゴ。ありがとう、常連のお客様。また、ひとつ、トレカの奥の深さを学びました。
「ティモンディ」さんの始球式カードは見るだけで、熱い思いが伝わってきます。本当に素晴らしい写真だと思います。こういう熱いカードがどんどん、作られて、どんどん、集めていきたいと思います。
齋藤義浩【MINT立川店 スタッフ】
トレカに対する飽くなき探求心と好奇心を持ち合わせ、日々勉強を続ける立川店の頼れるスタッフリーダー。宮城県出身。