米国を襲っている記録的な大寒波がトレーディングカード業界にも影響を及ぼしている。昨年は新型コロナウィルスの影響で米国メーカーのトレカを印刷する工場ばかりか、サプライを製造する工場の稼働に影響を与え、新商品の発売が大幅に遅れるなど、コレクターやファンを悩ませた。新型コロナの猛威はまだ収まっておらず、大寒波と合わせ、2年連続の厳しい春となりそうだ。
まだ、大寒波による米国メーカーのトレカへの直接的な影響は伝わってこないが、ひと足先に日本を直撃した。エポック「2021 日本プロ野球外国人OB選手会 オフィシャルベースボールカードセット」の発売が3月27日に延期。関係者によると、その理由は大寒波により、元助っ人選手たちに依頼した直筆サインカードが戻ってこないため、という。
例年、米国には寒波が訪れているが、今年の寒波がこれまでと違うのはテキサス州やオクラホマ州といった普段は温暖な地域も氷点下の気温を観測していることで、オクラホマシティでは1889年以来、実に122年振りとなるマイナス25.6度を記録。この寒波のために道路は凍結し、物流システムがストップするなど、大きな遅延を引き起こしている。
「2021 日本プロ野球外国人OB選手会 オフィシャルベースボールカードセット」はかつて、NPBでプレーした外国人選手42名を収録。1ボックスから直筆サインカード1枚が出現する。来日前にはMLBでプレーしたメジャーリーガーも多く、米国時代はサインカードのなかったウォーレン・クロマティさん(元巨人)らのカードには日本だけでなく、米国をはじめとする海外からも注目を集めている。
NPBでのプレーで日本のファンに夢と希望を与えた助っ人たちのカードが無事に発売され、寒波と新型コロナに苦しむ世界中の人々に夢と希望を与えて欲しいものだ。
トレカジャーナル編集部