NPBは3月26日の開幕を前に、21日にオープン戦最終戦を迎えた。開幕まで練習試合やファームの試合を残すが、ほぼこれで開幕一軍入りへの評価が下された。主力メンバーが結果を残す中、佐藤輝明(阪神)が新人新記録のオープン戦6本塁打を残し、栗林良吏(広島東洋)がルーキー守護神を確実に。昨年、ルーキーカードが人気だった2年目の奥川恭伸(東京ヤクルト)が力投で開幕3戦目の先発を決めた。
【➉奥川恭伸(東京ヤクルト)】
21日の対埼玉西武戦に先発し5回途中3失点も3連続三振を含む4奪三振。前回登板とは違い、力強い投球。高津監督が開幕3戦目の先発を明言した。昨季は本拠地最終戦で、佐々木朗希(千葉ロッテ)と並ぶルーキーカードの価値を落としたが今季はトレカも再ブレークの予感だ。
【➈野村佑希(北海道日本ハム)】
昨年はチームでは大谷翔平以来となる7年ぶりの10代開幕スタメンで話題を集めたが、今季は文句なしで開幕三塁が確実に。オープン戦は規定打席には達しなかったが打率.342、3本塁打。ルーキーカードの市場価格もジワジワと上げてきた。
【➇佐野皓大(オリックス)】
オープン戦で定着した「1番・中堅手」は開幕しても不動のものになりそう。スリムなボディで、抜群のバットコントロールで「イチロー2世」を襲名しそうな勢いを見せる。自慢の俊足で、盗塁王獲得にも意欲を見せ、新しいバファローズの顔になる。
【➆栗林良吏(広島東洋)】
ドラフト1位ルーキーはオープン戦を防御率0.00で終え、ルーキー守護神の座を射止めた。21日の対ソフトバンク戦でも1点リードの9回に登板し3奪三振で初セーブをマーク。カープは2位の森浦大輔、3位の大道温貴も加えた新人トリオが今季の売り物に。
【➅菅野智之(巨人)】
19日の対ロッテ戦で3回を1安打無失点。2月の練習試合を含め実戦4登板13イニングを0封し、オープン戦最終登板を締めた。今オフのMLB再挑戦へ米国のコレクターも注目するトレカと今季のマウンド。4年連続7回目の開幕投手でNPBラストシーズンになるかもしれないシーズンが幕を開ける。
【➄村上宗隆(東京ヤクルト)】
オープン戦最終戦の21日の対東京ヤクルト戦で2本塁打を含む3安打4打点。オープン戦の打率.362、17安打、11打点はリーグ首位、4本塁打は2位タイ。レギュラーシーズンの三冠王の可能性も出て、トレカ人気もチームメイトの山田哲人を超えた。
【➃山本由伸(オリックス)】
19日のオープン戦最終登板で阪神を相手に5回を4安打1失点。猛威をふるうルーキー佐藤輝明を2打数無安打に封じ、同学年ながらプロ5年目の貫録を見せた。自身初の開幕投手で、いよいよチームの開幕戦9連敗を止める時がきた。
【➂田中将大(東北楽天)】
20日の対巨人戦で7回を投げ3安打1失点。8年ぶりの復帰マウンドとなる3月27日、開幕2戦目の対北海道日本ハム戦にはNPB通算100勝目、レギュラーシーズン29連勝がかかる。一足早く、前日の26日には楽天生命パーク宮城でオリジナルトレカがついた「イーグルス田中将大チップス」も発売される。
【➁佐々木朗希(千葉ロッテ)】
20日の対横浜DeNA戦が雨天中止となりオープン戦2度目の登板は流れたが、トレカ人気は不変。開幕はファームで迎えることが決定しているが、今季中の一軍デビューは確実。「令和の怪物」フィーバーはプロ2年目のシーズンも続きそうだ。
【➀佐藤輝明(阪神)】
3月17日の対埼玉西武戦で3試合連続となるオープン戦6号ソロ本塁打。ドラフト制以降の新人オープン戦通算本塁打記録を更新した。本職は三塁だが外野を守っており、今後のポジションは未定だが、矢野監督は開幕スタメン起用を決めており、新人王どころか、タイトル争いにからむ可能性も十分にある。
ランキング外では、19日にオープン戦1号を放った山田哲人(東京ヤクルト)が、21日の最終戦で本塁打をマークした坂本勇人(巨人)とともに、開幕後はバットもトレカも調子を上げて、ランクインが濃厚。9位の野村だけでなく紅林弘太郎、太田涼(ともにオリックス)、山口航輝(千葉ロッテ)、ブランドン(埼玉西武)のパ・リーグ若手野手はトレカも今季の注目株になりそうだ。
TCJデータチーム