2月はウィンタースポーツが真っ盛り。「無冠の女王」ならぬ「無トレカの女王」高梨沙羅はW杯通算60勝。白血病から復活した池江璃花子は東京五輪への奇跡の出場の可能性も見えてきた。かつて、始球式カードに登場した選手たちも「本職」の種目で最新の雄姿が見たい!
【高梨沙羅(スキージャンプ)】
ルーマニアのルシュノブで行われたW杯スキーのジャンプ個人第9戦で今季3勝目。自身の持つジャンプ男女歴代最多記録を更新する通算60勝目をマークした。25日にドイツのオーベルストドルフでのノルディックスキー世界選手権では個人ノーマルヒルで銅メダル、翌日の女子団体では4位に。3月3日の個人ラージヒルも注目だ。
【大坂なおみ(テニス)】
全豪オープンで4度目の4大大会制覇を飾る。世界ランクも2位に浮上した。すでにUPPER DECKが「GOODWIN CHAMPION」に直筆サインを含めたカードが封入することを発表。かつて、米スポーツ雑誌の付録カードがネットオークションで値を上げているが、日本でのトレカは今のところ、存在しない。テニスの実力とともに、そのキャラクターも人気急上昇の今こそ、日本製のトレカをぜひ!
【川村あんり(フリースタイルスキー)】
米国ディアバレーで行われたW杯スキーのモーグル第4戦で今季2度目の2位に。タイム点は開幕4連勝の「女王」ペリーヌ・ラフォン(フランス)と0.009秒差。第2エアでは斜め軸の2回転となる新技「コーク720」を実戦で初めて決めた。W杯に本格参戦した16歳の女子高生はこれで3戦連続の表彰台に。この日、3位に入賞した住吉輝紗良(日大)と北京五輪でメダルを狙う。
【池江璃花子(水泳)】
ジャパンオープンでは100メートル自由形で2位に。昨年8月に白血病を克服してレース復帰を果たして以来、初の表彰台に立った。東京都オープンでは50メートルバタフライで優勝。あくまで、パリ五輪を目指すというが、4月の日本選手権の結果次第では東京五輪出場の可能性も。奇跡のヒロインのトレカで勇気と希望を分けてもらいたい。
【松島輝空(卓球)】
Tリーグの東京に所属する13歳は2月9日の対彩たま戦でリーグ初出場。26歳の大島祐哉とのダブルスで試合には負けたが、18年に15歳で出場した張本智和の記録を更新し、男子最年少デビューを果たした。東京はレギュラーシーズン1位で男子ファイナルに進んだが、出番なく、チームも琉球アスティーダに3連覇を阻止された。小学1年から世代別の全日本選手権を6連覇。3年後のパリ五輪で代表入りしてもまだ16歳。今後、どれだけ、トレカになるチャンスがあるのだろう。
【高木美帆(スピードスケート)】
全日本選抜競技会長野大会で1000メートル、1500メートル、3000メートルと出場3種目すべてで国内最高記録を塗り替えた。これで今季は5種目14戦で全勝。平昌五輪では3種目で金、銀、銅メダルを獲得した。「仮想」北京五輪として臨んだ全日本選抜競技会での勝利で、本番での2大会連続のメダルも見えてきた。高木も18年「セカンドバージョン」で始球式カードに。ちなみに妹の高木那菜も18年「セカンドバージョン」で始球式カードに登場している。
【北海道銀行チーム(カーリング女子)】
日本選手権で、18年の平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレを7‐6で破り6年ぶり2度目の優勝。連覇なら平昌五輪出場が決まったロコ・ソラーレに「待った」をかけ、代表の座を決定戦(稚内市・時期未定)に持ち込んだ。美人スキップとして話題を集めたMVP吉村紗也香はすでに2016年のBBMカーリングセットや2015年のセカンドバージョンの始球式カードでトレカになっているが、船山弓枝、近江谷杏菜、小野寺佳歩、伊藤彩未のメンバーも、表彰台の笑顔は輝いていた。
【小林陵侑(スキージャンプ)】
ルーマニアのルシュノブで行われたW杯スキーのジャンプ個人第22戦で今季2勝目をあげた。これで通算18勝目となり葛西紀明を上回り、日本勢男子の歴代単独最多勝となった。葛西が24季をかけた勝利数をわずか3季で抜き去った。北京五輪から採用された新種目の混合団体でも、高梨沙羅との二本柱でメダルを狙う。すでに2019年にBBM「インフィニティ」、「セカンドバージョン」の始球式カードでトレカは作られているが、今回の最多勝でのトレカ化は決定的か?
【鈴木健吾(男子マラソン)】
びわ湖毎日マラソンで、従来の日本記録を33秒も更新する2時間4分56秒で優勝。自身5度目のフルマラソンでの快挙達成で3年後のパリ五輪が楽しみになってきた。すでに、東京五輪の男子マラソン代表3名、補欠2名は決まっているため、出場はできない。日本陸連の報奨金制度も昨年限りで終わっていたため、報奨金1億円もなし。今回はトレカを作って、日本新記録を讃えるのはいかがでしょう?
Cove【ライター】
国内外のコレクションアイテムを収集して30年。保護猫の姉妹を引き取り在宅ワーク中だが、ストレイジボックスで爪を研がないか、心配。元スポーツ紙ライター。