株式会社ミントは6月2日、米国大手オークションハウス「ゴールディンオークションズ」(GA)と業務提携を結んだことを発表した。ミントが全国に展開しているトレーディングカードショップ「ミント」直営店舗(16店舗)と、インターネットを通じて市場価格50万円以上が見込まれるトレカを対象に6月10日から出品依頼の受付を開始する。
GAでは昨年8月にMLBのマイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)のTOPPS「2009 BOWMAN Draft & Prospects」に封入されていた「Chrome」のスーパーフラクター(1 of 1)が3,840,000ドル(約4億2千万円)で落札された。さらに、昨年9月にはNBAのヤニス・アデクンボ(ミルウォーキー・バックス)のPANINI「2018-19 National Treasures」のロゴマンパッチオートが1,857,300ドル(約1億9000万円)で落札。その後、更新されたものの当時のMLBトレカとNBAトレカの最高額で、社会現象にもなりつつあるトレカの高騰が続く中、業界をリードする米国屈指のオークションハウスとしての地位を確立している。
コレクターはGAへの出品を依頼するトレカをミントに預けるだけで、落札者が限られる国内のオークションや個人売買よりも多くの落札額を得られる可能性がある。GA=世界市場だからだ。個人でGAに出品することも不可能ではないが、乗り越えなければいけない障壁は多い。ミントを通じての出品依頼なら手続きも簡素化されており、負担は、ミントへの手数料(落札額の20%を予定)と、PSAグレーディング鑑定にかかる費用だけ。ミントへの手数料にはGA出品料を含んでおり、手間を考えてもかなりのお得な価格だろう。しかも、依頼時に支払うのではなく、オークション終了後に落札額から、かかった費用が差し引かれて、依頼者に入金される。
PSA鑑定については、出品希望のトレカをミントから受け取ったミント&GAがPSA米国本社に鑑定を依頼するため、ミント⇒PSA日本支社⇒PSA米国本社⇒PSA日本支社⇒ミント⇒GAという経路は省かれ、時間の短縮にもなる。すでに、PSAなどのグレーディング鑑定を受けているトレカについては鑑定料はかからない。
今回の業務提携と出品依頼のサービスについて、ミントの新家達雄取締役COOは「数百万円から数億円のカードオークションを何度も成功させて来た実績を持つゴールディンオークションズとのパートナーシップによって、希少なカードをお客様がミントを通して容易に世界市場に送り出すことが出来るようになります」とコメント。「世界中のコレクターの注目を集めながら、そのカードのオークションが進行していく状況をお客様と一緒に追い、最終的にそれが、お客様が手に入れた時には想像もできなかったような金額で落札されるのを楽しみしています」とした。
また、GAのロス・ホフマンCEOも「日本のホビーファンにとっては、カードを販売する際に国際的な市場に参入することはしばしば困難なことです。私たちはこのミントとの提携によりその問題を解決し、日本のホビーファンが自分のカードに最高の価格を付けることができるよう、まったく新しい方法を生み出そうとしています」とトレカ業界と市場の活性化へ期待を寄せた。
日本のコレクターがGAという「世界市場」へ、自慢のコレクションを出品できる夢のような話が現実のものとなった。
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トレカジャーナル編集部