珍しいボクシングのトレーディングカードが22,800ドル(約2,485,200円=バイヤーズプレミアム込み)で落札された。
これは米大手オークション「ゴールディン・オークションズ」(GA)で6月5日に締め切られた、「1997 ブラウンズ ボクシング」のフロイド・メイウェザー・ジュニアのルーキーカードで、PSAグレーディング鑑定は10点満点だった。PSAによるとこのカードには約100枚に10点がついている。
米国の4大プロスポーツと言われる野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケーに比べれば、ボクシングの人気は劣るものの、熱狂的なファンやトレカのコレクターが多い。「ブラウンズ」は80年代から毎年、その年を代表するボクサーをカードにしてきた限定セット。5階級を制覇し50戦無敗で現役引退したメイウェザーの「ブラウンズ」は今回も3件が出品されたほか、これまでも「GA」に毎回のように出品され、その数も増えている。
今回は冒頭のシングルカードのほかに、メイウェザーのPSA評価点8を含む1997年の84枚コンプリートセットが2,583ドル(約281,547円)で、メイウェザーの1999年と2001年のシングルカード(プライベートサイン有りと無し)の4枚(サイン無しはBGS評価9.5点と9点)が1,107ドル(約120,663円)で落札された。
昨年1月に落札された同じカードの36,000ドル(約3,924,000円)には及ばなかったものの、注目されるのは、この時のオークションのスタートが3,000ドルだったが、今回はいきなり10,000ドルで始まったことだろう。ボクシングのトレカも他のスポーツトレカと同様に、市場価格が上がっていることの証明にもなった。ちなみに、「GA」では過去にメイウエザーのトランクス、チャンピオンべルト、指輪などのメモラビリアが出品され落札されてきたが、36,000ドルを超えるものはない。ボクシングのトレカの価値もまた、上がっているのだ。
メイウェザーはその戦績だけでなく、マニー・パッキャオをはじめとする強敵とのタイトルマッチ、さらには総合格闘技のコナー・マクレガーとのボクシング対決や、2018年に日本で開催された那須川天心とのエキシビジョンマッチ、今年6月に行われた有名ユーチューバーでプロボクサーのローガン・ポールとのエキシビジョンマッチなど2017年の現役引退後も話題に事欠かない。
6月19日には米ラスベガスで井上尚弥が劇的な3回KOで王座防衛を果たし、世界的なボクサーとしての存在感を示した。日本のボクシングのトレカはまだまだ少ないが、メイウェザーのように、井上のトレカも市場価格を上げるかもしれない。
トレカジャーナル編集部