サッカー元米国代表のミア・ハムのルーキーカードが6月26日、米大手オークション「ゴールディン・オークションズ」(GA)で、34,440ドル(約379万円)で落札された。米国の各メディアは、女性アスリートのトレーディングカードの史上最高額と報じた。
今回、落札されたのは、ハムが1991年のFIFA女子ワールドカップに初めて出場し初優勝を飾った後、翌92年に雑誌「スポーツ・イラストレイテッド・キッズ」に封入された付録カード。PSAグレーディング鑑定は10点でこれまで1枚しか、満点がついていない。89年から9枚のカードのアンカットシートを封入している「スポイラ・キッズ」だが、今回のカードはボビー・ボニーヤ(MLB)、リチャード・ペティ(NASCAR)らとともにシートになったものだ。トレカとしては状態のいいものは少なく、付加価値を高めた。落札者は金融業界で勤務している人物、という。
これまでの女性アスリートのトレカ最高額は、ネットオークション「ebay」で記録された、同じ女子サッカーの米国代表アレックス・モーガンのPANINI「Immaculate」の1of1についた16,000ドル(約175万円)とされている。
GAの創設者、ケン・ゴールディン氏はESPNの取材に「今回の落札額は、女性スポーツのトレカ市場もその地位を上げていることが証明された。今回のオークションで落札されたトップ5のトレカのうち、2つはサッカーカードで、そのうちのひとつがミア・ハムのカードだった。4年前なら、(米国で人気の高くなかった)サッカーのカードはコレクターの収集対象ではなかったのです」と答えた。もう1枚のサッカーカードは42,800ドル(約4870万円)で落札されたアーリング・ハーランドのTOPPS「2019-20 TOPPS CHROME Bundesliga」の「Superfractor」1 of 1(BGSグレーディング鑑定でサイン10点満点、総合点9.5点)だった。
ハムは、1987年から2004年まで米国代表として276試合に出場し158ゴールを記録。五輪2大会で金メダルとワールドカップ2大会で優勝を果たした。通算ゴール数はアビー・ワンバッハとクリスティーン・シンクレアに続く歴代3位のレジェンドで、MLBの名遊撃手だったノマー・ガルシアパーラさんの夫人としても知られている。
今回のオークションで、トレカのひとつのカテゴリーとして再確認されたといえる「女性アスリート」。日本ではすでにEPOCH「JLPGA女子ゴルフ」やBBM「シャイニングヴィーナス」などヒット商品が多い。日本製のトレカも「GA」で世界に評価される日は近いかもしれない。
※落札額はすべてバイヤーズプレミアム込み。
トレカジャーナル編集部