日本相撲協会は7月21日、東京都内で理事会と秋場所(9月12日~、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、横綱審議委員会から推薦された照ノ富士春雄=本名・ガントルガ・ガンエルデネ、伊勢ケ浜部屋=の第73代横綱昇進を決めた。新横綱は2017年初場所後に昇進した稀勢の里以来で、令和では初めて。平成生まれでは初の横綱となった。
照ノ富士はこの日、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)夫妻とともに、東京都江東区の伊勢ケ浜部屋で、横綱昇進を伝える使者の高島理事(元関脇・高望山)と浅香山審判委員(元大関・魁皇)を出迎えた。「謹んでお受けいたします。不動心を心がけ、横綱の品格、力量の向上に努めます」と口上を述べた。土俵入りは師匠と同じ不知火(しらぬい)型を選んだことも明かした。
現幕内の逸ノ城、十両の水戸龍とともに2010年にモンゴルから来日した。鳥取城北高の相撲部顧問でモンゴル出身のレンツェンドルジ・ガントゥクスさんにスカウトされ留学した。当時18歳ながら、身長189センチ、体重155キロ。横綱・白鵬の父でモンゴル相撲の横綱だったジジド・ムンフバトさん(故人)の推薦もあった。外国人7人目、モンゴル出身では5人目の横綱となった。
両膝の負傷や内臓疾患で大関から序二段まで転落したが、昨年7月場所で5年ぶりに優勝。関脇だった今年3月の春場所に続き、21場所ぶりに大関に復帰した5月の夏場所も制し、今回の名古屋場所では全勝Vを果たした横綱・白鵬に次ぐ14勝。19日の横綱審議委員会で、内規にある「大関で2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」と評価され、満場一致で推薦された。
苦労人の味のある取り組みは今後も楽しみだが、トレーディングカードの動向も気になるところ。「ヤフオク!」では6月26、27日の2日間でBBM「2021 匠」の90枚限定直筆サインカードが8,800円、9,999円、10,000円で落札された。
過去10年間のBBMの大相撲カードの最高落札額はオークション市場価格検索サイト「オークファン」によると、2013年の北の湖敏満の60枚限定サインと、2001年の貴乃花光司の50枚限定サインのともに60,000円のようだ。
米国大手オークション「ゴールディン・オークションズ」にはこれまで相撲トレカの落札履歴はない。業務提携したミントの出品代行が始まり、日本からの出品も現在のオークション最新回からついに実現した。米国でのファンが多いといわれる大相撲だけに、今後が楽しみだ。
トレカジャーナル編集部