トレーディングカードをはじめとしたコレクションアイテムの世界最大イベント「ナショナル・スポーツ・コレクターズ・コンベンション」(=通称・ナショナル)が米シカゴのスティーブンスコンベンションセンターで7月28日から8月1日まで開催された。大盛況だった祭典の裏に、犯罪の影が潜んでいた。
スポーツカード情報サイト「スポーツカード・コレクターズ・デイリー」によると、会場をFBIのブライアン・ブルソカス特別捜査官が訪れ、出展者から情報収集を行った、という。ブルソカス特別捜査官はFBIのシカゴ支局に所属しており、シカゴ支局が長年にわたり、ホビー関連の事件の捜査を担当してきた。
今回の情報収集は主にある事件について行われた。昨年、ミシガン州にある倉庫が強制捜査を受けた。この倉庫ではベーブ・ルースやルー・ゲーリックのバットなどスポーツメモラビリアの精巧な贋作を製造。プロも見間違うほどの出来に一部は雇われた出品者によって、オークションなどで販売されてしまった。主犯の男は関係者から「マスター」と呼ばれていた。
巨大化するスポーツコレクションアイテム市場でトレカの贋作も問題となっているだけに、今後の展開が注目される。
「ナショナル」は今年も大盛況。会場内に展示された「T206」ホーナス・ワグナーのカードはオークションで400万ドルを超える入札があった。メインステージではTOPPS「1969-70 Topps Basketball」や8万ドル相当の「2002 Mega Craques」のボックス開封などで盛り上がった。来年はアトランティックシティで開催される。
トレカジャーナル編集部