MLBは8月13日、アイオワ州ダイアーズビルでシカゴ・ホワイトソックスとニューヨーク・ヤンキースによる同州初のMLB公式戦を開催した。歴史的な一戦となったこの試合でトレーディングカード史上に残るカードが制作された。
ダイアーズビルは映画「フィールド・オブ・ドリームス」のロケ地としても知られ、ロケに使われた球場のそぐそばに、この試合のために特設球場を建設。映画で主演を務めた俳優のケビン・コスナーの呼びかけに、両チームの選手が外野のトウモロコシ畑から登場。「それ(球場)を作れば、彼は来る」という名セリフとともに幻想的な映画のワンシーンが再現された。「彼」とはシューレス・ジョーのことで、両チームの選手はジョーがプレーした1919年のデザインをモチーフにしたユニホームをまとって登場し、プレーした。
試合は両チームで8本塁打がトウモロコシ畑に飛び込む乱打戦となり、9回表にアーロン・ジャッジのこの日2本目のアーチ、ジャンカルロ・スタントンの2ランで逆転したヤンキースに対し、その裏、ホワイトソックスはティム・アンダーソンが逆転サヨナラ2ランを放ち9‐8で勝利。映画のような劇的な幕切れとなった。大リーグ公式サイトによると、試合前にロブ・マンフレッドコミッショナーが会見し、2022年8月にもこの球場で試合(対戦チームは未定)を開催する意向を示した。
TOPPS社のオンデマンドカード「Topps now」では早速、この試合のカードを多種、制作し販売。両チームの選手がトウモロコシ畑から登場するシーンのカードには異例ともいえる14,434枚の申し込みがあった。ほかにも、本塁打を記録したジャッジ、スタントン、ヒメネス、アブレイユ、アンダーソンのカードも作られたほか、サインカード、メモラビリアカードも制作。メモラビリアカードでは、ボールのほかに、何とトウモロコシの葉(実物かは不明)を挟み込んだカードが販売された。
これまでも、トレカにはグラウンドの土や外野フェンスの欠片(かけら)など、ジャージーやアンダーシャツ、リストバンド、グローブ、バッティンググローブなどのほかにユニークなものが挟み込まれてきたが、トウモロコシの葉は2013「LEAF SPORTS OF HEROES」以来2度目のカード化となった。この試合ならではの、歴史的なカードは締め切り前に完売してしまった。
トレカジャーナル編集部