MLB大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)の活躍で、米国でも再認識されている日本人メジャーリーガーだが、それはトレーディングカードの世界でも同じ。米大手オークションハウス「ゴールディン・オークションズ」で野茂英雄投手のトレカが初出品され、1,968ドル(約21万6000円)で落札された。
レジェンドともいえる野茂のトレカが初出品だったことにも驚かされたが、出品されたカードにも驚かされた。このカードはFLLER「1998 Flair Showcase 」の「Legacy Collection」でパラレルのグレードを示す番号は「Row 0」。多彩なパラレルとその独特な加工面で今でも人気が高い90年代後半から2000年代初めまで作られたまさに「伝説」的なブランドである。しかも、今回はシリアルナンバーがファーストナンバーの1/100で、BGSグレーディング評価は10点満点とレア度の高い好条件がそろっていた。
トルネード投法でNPB近鉄バファローズで78勝、MLBロサンゼルス・ドジャースなどで123勝の日米通算201勝をマークした野茂のトレカは米国でも人気が高いが、日本でのほうがさらに人気が高いようだ。野茂トレカのコレクターは日本のほうが多く、まだまだ、レアな野茂カードが日本に存在しているはず。今回の落札結果を踏まえ、ミントの出品代行サービスを通じて「ゴールディン・オークションズ」に出品され、さらに高い値がつく可能性は高い。
米国にも、野茂カードはそれほど価値が高くないと判断しているコレクターやショップのストレイジボックスの中にレアカードが眠っているかもしれない。
さらに、今回の高い落札額で再注目されるのは、グレーディング鑑定だろう。日本国内で取引されてきた野茂カードはグレーディング鑑定を受けていない。だいぶ、日本でも知名度が上がり、鑑定を受けるコレクターも増えてきたグレーディングは、新型コロナ禍による影響やトレカの資産としての価値見直しなどにより、返却が遅れるほど依頼が集まっている。
トレカジャーナル編集部