米大手オークションハウス「ゴールディン・オークションズ」で大谷翔平(MLBロサンゼルス・エンゼルス)のNPB北海道日本ハム・ファイターズ時代のルーキーサインカードが36,900ドル(約406万円)で落札され、話題になった。「ゴールディンズ」で過去のオークション結果を検索してみると、なかなか、興味深い。
ミントの出品代行サービスで、日本のカードメーカーのトレカの出品が増えるのは間違いないが、今回の最新回ではミントを通じての出品ではないBBMカードもあった。それが、日本に住むコレクターが個人的に出品したものなのか、米国内に住むコレクターが出品したものなのか、は定かではない。
「ゴールディン・オークションズ」に出品されるNPB選手のカードは大谷に代表されるように、イチロー、松井秀喜らMLBでも活躍した選手が多いが、MLBでプレーしていなくても、その存在が知られた選手もいる。それが王貞治さんである。
通算868アーチをスタンドにかけ、あのハンク・アーロンと後楽園球場で本塁打競争を戦ったこともある。一本足打法は米国ではフラミンゴ打法として知られていた、という。
その王さんのカードは「ゴールディン・オークションズ」でも出品・落札されてきた。当初はサインボール、サインバット、ユニホーム、フォトなどが主流だったが、トレカも登場。2020年12月にはイチロー、松井秀、ダルビッシュ有らとのロットでBBMカードが246ドル(約2万7000円)で落札された例がある。だが、シングルカードはMENKO(メンコ)だけである。米国にはコアなメンコ収集家がいる。
2021年3月にルーキーカードとして1959年製のメンコが記録した2,760ドル(約30万円)が史上最高額となっているほか、「シングルメンコ」は1,845ドル(約20万円)、1,599ドル(約17万6000円)と高額を記録している。1,599ドルで落札されたメンコはなんと長嶋茂雄さんとのツーショットである。これらはPSA鑑定を受けていることも高額落札につながった。
今回の大谷の36,900ドルがきっかけとなって、日本人選手の日本製トレカへの注目度がアップすれば、当然、レジェンドたちのトレカにも関心が高まる。佐々木朗希(千葉ロッテ)、佐藤輝明(阪神)はまだまだ、「Who ?」だろう。
そうなると、BBMだけでなく、カルビーのトレカにも、エポックのトレカにも高額落札のチャンスがある。ちなみに「ゴールディン・オークションズ」ではカルビーのトレカはイチローのロットがあるだけで、シングルカードで出品されたことはないようだ。そこで、ぜひ、王さんのカルビー、エポックのトレカがミントを通じて、日本から出品されることを待っている。そして、大谷に負けない落札額を記録することを期待したい。
※落札額はすべてバイヤーズプレミアム込み。
Mickey(ライター)
父親とともに中村紀洋の応援に、米国ラスベガスのマイナー球場までロサンゼルスからドライブしたことがきっかけで、米国好きに。高校時代に1年間、米国に留学し、トレカ熱が高まる。NPBは千葉ロッテマリーンズのファン。