日本からミントの出品代行サービスを通じて出品された珍しいカードセットに20,910ドル(230万円)の値がついた。米大手オークションハウス「ゴールディン・オークションズ」の最新回が8月29日までに終了。Star「1984-85 Chicago Bulls Team Set 」が高額で落札された。今回のNBAシカゴ・ブルズのセットはオリジナルの袋に13枚が入ったままの未開封で、マイケル・ジョーダンのルーキーカードも封入されている。
Star社は1983‐84年からNBAトレカに参入した。NBAのほかにMLBのセットもあった。また、チームセット以外でも、人気だったKenner社のフィギュア「スターティングラインナップ」のブリスターの中にカードを付属していた。Topps社が「1981-82 Topps」を販売した後にバスケットボール市場を去り、FLEER社が「1986-87 Fleer」を制作するまで大手メーカーのNBAカードが登場しなかったため、Star社は82年から86年の間、唯一のライセンス契約を結んだNBAカードメーカーだった。
今回の1984‐85年版は8000セット(一部では3000セットという説もある)の数量限定で通信販売された。ジョーダンのほかにアキーム・オラジュワン、チャールズ・バークレー、ジョン・ストックトンらスター選手のルーキーカードが含まれていることもあり、Star社の代表的なセットになっている。1チームが10~14枚で構成される23チームに、五輪版、表彰/記録/タイトル版のサブセットを加えた全25セットで構成され、288番までの通し番号がふられている。ジョーダンはブルズのセット以外に五輪版、表彰/記録/タイトル版のサブセットにカードが封入された。
ただし、Star社のカードについては、偽造品が多いこと、袋での販売で状態がよくないこと、さらにStar社そのものがNBAに無許可で発行したカードもあり、評価が分かれるところである。実際に、現在ではPSAがグレーディング鑑定を実施していないばかりか、評価点をつけずにケースに入れる「真贋鑑定」もしない。諸般の事情により、売買しにくい商品で「お金にするのは難しい」とミント関係者も話す。信頼のある「ゴールディン・オークションズ」での出品だったことで、20,910ドルがついた。
「ゴールディン・オークションズ」では今年4月には同じ未開封のセットが31,200ドル(約343万円)で、5月には23,370ドル(約257万円)で落札されており、今回はそれに次ぐ落札額だった。
※ゴールディン・オークションズでの落札額はバイヤーズ・プレミアム込み。
トレカジャーナル編集部