1996年にLEAF社から発売された画期的なブランドがある。1パックに1枚のサインカードが入った「1996 Leaf Signatures」である。前年、ロサンゼルス・ドジャースに入団した野茂英雄投手がトルネード投法でMLBに旋風を巻き起こしたことで、日本にもMLBブーム、トレカブームが襲来。「1996 Leaf Signatures」にはそれまで、サインカードが封入されたことがなかった選手もペンを走らせており、高級版ながら大ヒットとなった。
その歴史的なブランドに、MLB史に残るクローザーのサインカードというふたつの要素が重なって、マリアノ・リベラ投手のこの1枚は伝説ともいえる存在に。リベラとそのトレカが愛され、人々の記憶に残るのは、MLB歴代1位の通算652セーブという記録だけではない。
名門ヤンキースの勝利を守り続けた。ポストシーズンでも96試合に登板し、歴代最多の42セーブをあげた。今では一般的になったカットボールの先駆者。そのマウンドは殺気さえ感じられた。
1997年にジャッキー・ロビンソン内野手(ロサンゼルス・ドジャース)を讃え、背番号42はMLB全球団の永久欠番に定められた。その当時、着けていた選手を除き、それ以降、新しく42番をつけることができなくなった。時が経ち、リベラは最後に42番を背負った選手となった。
2019年には史上初の満票での野球殿堂入りを果たした。今年9月8日にクーパーズタウンで開催されたデレク・ジーターらの殿堂入り式典に、現役時代と変わらない体型で登場し、大きな拍手を浴びていた。
「Leaf Signature」は翌年も発売され、その系譜は98年には「Donruss Signature」に受け継がれる。リベラの「1996 Leaf Signature」は3500枚限定。ミント新宿店ではMINTモールに、このサインカードに加え、もう1枚、リベラのレアなサインカード「1998 Donruss Signature」の、しかも、100枚限定パラレルの「Century Marks」も出品している。
ともに見逃せない1枚である。
トレカジャーナル編集部