ボクシングの世界スーパーミドル級4団体王座統一戦(12回戦)が11月6日、米ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われ、「カネロ」ことWBAスーパー&WBC&WBO王者サウル・アルバレス(メキシコ)がIBF王者カレブ・プラント(米国)に11回TKO勝ちした。史上7人目となる4団体統一を達成した。
身長173センチのカネロは自身より12センチ上回るプラントに臆することなく前に出続けた。11回、左フックからの右アッパーでダウンを奪った。再開後に猛ラッシュをかけ、2度目のダウンを奪うと、レフェリーが試合を止め、歴史的な勝利を収めた。
WBA、WBC、IBF、WBOの4団体統一王者に輝いたのは、5月にスーパーライト級を統一したジョシュ・テイラー(英国)に続き、カネロで7人目。スーパーミドル級では初の統一王者となった。カネロは5月にWBO王者ビリー・ジョー・サンダース(英国)に8回終了TKO勝ちし、3団体を統一したばかり。さらに、これまで4階級でチャンピオンベルトを巻いている。全階級最強を決めるパウンド・フォー・パウンドでは多くの媒体、団体で1位に輝いている。
今回のファイトマネーは両者計5000万ドル(約56億7000万円)。カネロが4000万ドル(約45億3600万円)、プラントが1000万ドル(約11億3400万円)を得られるビッグマッチだった、という。
トレーディングカード界でもカネロのトレカの市場価格が見直された。米ネットオークション「eBay」では10月6日に800ドル(約9万円)で落札されたTOPPS「2016 Allen &Ginter」のサインカードに、1か月後の試合当日に当たる11月6日には1,600ドル(約18万円)の落札額がついた。このカードは「Beckett」のHigh Priceは150ドル(約1万7000円)だった。
カネロのサインカードはこれまで、この「Allen & Ginter」のほかにUpper Deck「2014 Goodwin Champion」「SP Authentic Basketball」(LeBron James ’03 Tribute Autographs )ぐらいしかその存在が確認できない。米大手オークションハウス「Goldin Auctions」では10月に「2014 SP Authentic」のPSAグレーディング鑑定9点が5,400ドル(約61万円)で落札された。入手困難さも相俟って、今後は更に高騰していくことが予想される。
トレカジャーナル編集部