鈴木誠也外野手(NPB広島東洋カープ)が今オフにポスティングシステムを利用してMLBに挑戦することが11月16日、正式に決まった。カープが鈴木本人の意思を確認し、容認することを発表した。間もなくNPBに申請し、MLB30球団に告知される。
カープ所属選手による現行のポスティングシステム利用は2015年オフの前田健太投手(現ミネソタ・ツインズ)、19年オフの菊池涼介内野手に続き、3人目。MLB移籍が実現すれば、日本人選手の右打ち外野手は新庄剛志(ニューヨーク・メッツなど)、田口壮(セントルイス・カージナルスなど)に次ぐ3人目となる。
今季は首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得し、東京五輪では4番打者として金メダルに貢献。日本屈指のスラッガーはこの日の正式発表前にMLBの公式サイトで移籍濃厚と報じられるなど注目度は抜群。すでに交渉の意思を公言する球団もあり、複数チームによる争奪戦が確実だ。
日本でも、その移籍先については報道合戦が続くが、フタを開けてみないと結果はわからないもの。そこで、今季の成績や陣容に関係なく、TCJでは勝手に独自の条件で移籍球団を予想してみた。
昨季、秋山翔吾外野手がシンシナティ・レッズに入団して、MLB30球団すべてに日本人選手が所属することになった。では、日本人野手がまだ、プレーしたことがない球団はどこだろう。ア・リーグでは、ボストン・レッドソックス、ボルチモア・オリオールズ、デトロイト・タイガース、テキサス・レンジャーズ、ナ・リーグはアトランタ・ブレーブス、ワシントン・ナショナルズ、アリゾナ・ダイヤモンドバックスとなる。レンジャースには田中賢介内野手がマイナー契約を結んだため、除外すると両リーグ3球団ずつに絞られる。
次は背番号である。鈴木は入団時は「51」で、2017年のWBCでも着けた。2019年から「1」に変更。愛着のある「51」か「1」をMLBでも希望すると考え、6球団の中で「1」と「51」が着けられそうな球団を選ぶとブレーブスは「1」が今季、30本塁打、20盗塁のオジー・アルビーズ内野手、「51」が30セーブをあげた守護神のウィル・スミス投手なので、譲渡は無理だろう。そこで世界一に輝いたブレーブスは脱落。レッドソックスは「1」、ダイヤモンドバックスは「51」が永久欠番。ブレーブス以外の5球団なら、今季、着けた選手はいるが「51」か「1」は用意してくれそうだ。
トレカ的にも、鈴木にはカープのチームカラーである「赤」がやはり、よく似合う。そうなると、レッドソックス(ネイビーと赤)、ナショナルズ、レンジャーズ(セカンドカラー)の3球団。カープ同様、熱狂的なファンがスタンドに詰めかけるのは、レッドソックスとナショナルズ。広島と同じ海がある都市はボストン。最後はこじつけの連続になったが、レッドソックスで背番号51を着けるのでは、と予想した。レッドソックスなら資金面でも争奪戦に競り負けない。全国区の人気球団なので、トレカも多く、制作されるだろうし、SGAでバブルヘッドも球場で配布されるはず。
MLBと選手会の労使協定交渉次第では11月中にも決定しそうな鈴木の移籍球団。ルーキーカードにその写真が使われそうな入団会見が楽しみだ。
Cove(ライター)
国内外のコレクションを収集して30年あまり。トレカは日本人メジャーリーガーと、レギュラーカードのコンプリートが中心。バブルヘッドのコレクションも多く、日本唯一のBBライター(自称)。