ジェイミー・ジョセフ監督率いるラグビー日本代表は、10月23日に大分で強豪オーストラリア代表と対戦し、2トライを奪ったものの23-32で敗れた。その後、11月には欧州遠征を行った。2023年に開催されるワールドカップ・フランス大会に向けて、いかにして強豪と戦うのか。ラグビーファンとしては注目の遠征となった。
初戦となった11月6日のアイルランド戦。7月に行われたアビバ・スタジアムでの対戦では31-39と惜敗だったが、この日は9トライを奪われて5-60と大敗。14日の格下ポルトガル代表戦は、38-25と接戦の末に勝利した。20日には、2019年の日本大会で勝利を収め初のベスト8決めた相手、スコットランド代表と対戦。それまでの2試合は攻守に良いところが少なかったが、リーチ・マイケル選手を久々にスタメンに入れるなどメンバーを入れ替え、ボールの保持率や攻守の集散も素早く健闘。しかし結果は20-29と敗れた。
コロナ禍の影響もあって十分な強化が進まず、まだまだ改善の余地は多いと感じる試合が続いた。その中でも、新キャプテンに就任したFLラブスカフニ選手、SH齋藤直人選手などが好プレーを見せた。
10月末から11月までの間、オータム・ネーションズシリーズと題し、ティア1と呼ばれるニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア、アルゼンチンといった強豪国が欧州に集結し強度の高いテストマッチが集中的に開催されていた。2023年のワールドカップのホスト国でもあるフランスがニュージーランドを12年振りに破るなど白熱した試合が多かった。各国とも主要選手は残るものの、新たな選手達が代表に加わり活躍するなど、フランス大会に向けての強化が進んでいた。
さて日本代表だが、2023年の中心となるのは、やはりFL/NO.8の姫野和樹選手と、FB/WTBの松島幸太郎選手だと思う。姫野選手はニュージーランドのハイランダーズ、松島選手はフランスのクレルモンに所属して世界の一流選手達と切磋琢磨している。
カードは、2019年にベースボール・マガジン社から発売された日本ラグビー「BRAVE BLOSSOMS(桜の戦士たち)」に収録されていたもの。来年1月にはラグビー・トップリーグに代わる新リーグが開幕する。ますます目が離せない日本ラグビー。ベースボール・マガジン社からの新作を期待したい。
Chief(ライター)
国内サッカーを中心にトレカの世界を長年に渡って見守って来た元スポーツ雑誌編集者。横浜F・マリノスサポーター。ラグビー、相撲にも造詣が深い。