開店10周年を迎えたミント渋谷店。昨年9月16日に現在の渋谷パルコに移転してまもなく半年を迎える。最新のトレンドや情報を発信するパルコ。ミント渋谷店がある、その地下1階は通称「カオスキッチン」と呼ばれる、飲食店を中心にした、でもあり、のまさにカオスな空間である。
このフロアで食事をしたお客さんが店舗をのぞいたり、店舗で待ち合わせをしカードを楽しんだお客さんがそのまま、このフロアで食事に行ったりすることもある、という。お酒も飲めるということで社会人のお客さんが多いが、土曜、日曜日はファミリーも訪れ、上階のポケモンセンターから降りてきて、レアなポケモンカードを購入していく親子もいる。渋谷という土地柄か、外国人のお客さんも多く訪れる。
道玄坂にあった移転前の店舗では、トレーディングカードだけでなく、ドリンクも提供してカードゲームをじっくり楽しむことができる、ミント唯一のスタイルだった。そのスタイルは変えずに、同じフロアにある飲食店からテイクアウトで飲み物を持ち込める。
そして、何よりも飲み物をテーブルのガラス部分に置いたまま、その下でカードが楽しめるオリジナルのテーブルがある。これはなかなかの優れものである。現在は新型コロナの影響でカードゲームのイベント開催も制限がかかっているが、このテーブルでボックス開封を楽しむコレクターもいる。
カウンター背後には、最新のボックスたちが並ぶが、店内では色とりどりのスポーツカード、ゲームカードのシングルカードを飾るゴージャスなショーケースも輝いている。昨年は30万円を超える大谷翔平のシングルが売れるなど、レアな高額カードもこのショーケースならさらに映える。このショーケースもミントの他の店舗にはない、日本唯一のケースである。
ケースに飾られていないシングルカードも、店内のPCで「ミントモール」にアクセスして、店頭受け取りで購入することが可能。探していたシングルを見つけてすぐにゲットできる。このシステムも含め、限りなくおしゃれに企画された照明、フローリングはまるで未来型のカードショップのよう。きれいな店内に入りやすい、とこれまでカードショップのドアを開けることに二の足を踏んでいたお客さんも初めて、訪れ目を輝かせながら店内を回っている。トレカ初心者、ライト層からの相談にもスタッフが親身になって乗ってくれることも心強い。
中川良太店長によると、ミント渋谷店におけるスポーツカードの人気は➀MLB➁NBA➂NPBの順だそうで「スポーツカードはこれまで以上に、そして、ポケモンカードをはじめ、ゲームカードのシングルにもさらに力を入れて、カード収集の楽しさをここから広げていきたいです」と話す。カオスな街、渋谷で10年間にわたり、トレーディングカード文化を発展させてきたミント渋谷店は今後もカオスなトレカ文化のフラッグショップとなる。
トレカジャーナル編集部