ラグビーの新リーグ「リーグワン」が開幕し、ほかのスポーツでは新しいスターが活躍した。入れ替わるように、大物選手が現役引退を決めた。
【ダミアン・マッケンジー(ラグビー)】
ラグビーのニュージーランド代表(オールブラックス)で40キャップのマッケンジーが発足したばかりのラグビーの新リーグ「リーグワン」の東京サントリーサンゴリアス(SG)に入団。1月8日の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)との開幕戦でデビューした。トライこそなかったものの、右隅からのゴールを決め、約50メートルのロングPGも。10度のキックを成功させ、5G5PGの計25得点で勝利に貢献した。ゴールキックを蹴る直前のルーティンで、自らをリラックスさせるためにニヤ~と笑うことからついたニックネームは「微笑みの貴公子」。16日の対トヨタヴェルブリッツ(トヨタV)戦では来日初となるトライを決めるなど両チーム最多20得点をあげ、チームは2連勝を飾った。昨年も大物外国人選手が多く加入し、人気を集めたBBM「ラグビーカード」の新作に微笑みのシーンは封入されるだろうか?
【松木玖生(サッカー)】
第100回全国高校サッカー選手権で3大会ぶり3度目の優勝を果たした青森山田のキャプテンMF。得点王にもなり、2年連続で決勝で敗れた雪辱を張らず「三度目の正直」となった。さらに、インターハイ、プレミアリーグEASTと合わせた3冠を達成した。すでに入団が内定していたJ1の東京SCの沖縄キャンプに参加。Jリーグ初出場とともに、トレカのデビューが待ち遠しい。
【内村航平(体操)】
体操ニッポン男子のエースが現役引退を正式発表。東京都内のホテルで引退会見を開いた。3歳の時、両親が長崎・諫早市に設立した体操クラブで競技を始め、個人総合では2008年北京五輪で銀メダル、12年ロンドンと、16年リオ五輪で2連覇。リオでは団体も優勝。五輪で計7個のメダルを獲得。世界選手権は09年ロンドンから15年グラスゴーまで個人総合6連覇など10個の金を含む21個のメダル獲得。3月12日には東京体育館で引退試合を予定している、という。内村のトレカと言えば、BBM「体操NIPPON」セットが知られているが、ぜひ、引退試合までに、松坂大輔投手(元埼玉西武)のような「引退記念」セットを出してもらいところだ。
【不破聖衣来(陸上)】
第40回全国都道府県対抗女子駅伝に群馬チームの一員として出場した。4区(4キロ)で13人抜きを見せ、12分29秒の区間新記録を樹立。昨年12月に1万メートル日本歴代2位となる30分45秒21を出した18歳の拓大1年生。昨年10月の全日本大学女子駅伝5区(9.2キロ)、同12月の全日本大学女子選抜駅伝5区(10.5キロ)に続く快走だった。今後の目標は7月の世界陸上(米国ユージン)。BBM「シャイニングヴィーナス」でぜひ、ルーキーカードをお願いします。
【松田康甫(野球)】
独立リーグのBC茨城の本格派がMLBロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだ。193センチの長身から投げ下ろす直球はMAX155キロ。石川・金沢高から拓大に進学し、合同トライアウトを経てBC茨城に入団した。大学時代の公式戦は1試合のみ、昨季もBC茨城では3試合しか登板していない。昨年4月の巨人3軍戦で3者連続三振を奪い注目を集めた。鈴木誠(マック鈴木)、多田野数人、田沢純一、吉川峻平らに続く、NPBを経ずに米球界入り。臨時教諭として、地元の小学校で教鞭をとる異色の右腕が夢の舞台に飛び込む。
【高橋大輔&村元哉中(アイスダンス)】
フィギュアスケート「四大陸選手権」のアイスダンスで2位に入った「かなだい」ペア。合計181・91点での銀メダルは、日本勢では同種目18年の銅(村元、クリス・リード組)以来の表彰台で、過去最高成績。北米勢以外では初となる銀メダルとなった。快挙を果たした。男子フィギュアのスター選手だった高橋にとっては12年大会以来となる表彰台。北京五輪出場は逃したが、その進化ぶりは著しい。3月の「世界選手権」(モンペリエ)では日本勢最高の11位を超えるトップ10入りを目指す。
【戸上隼輔(卓球)】
2022年全日本卓球選手権大会で男子シングルスで初優勝。準決勝で東京五輪代表の丹羽孝希、決勝でベテラン松平健太を破った。在籍する明大の同級生でもある宇田幸矢とのコンビで、張本智和と同大会で優勝経験もある森園政崇を破り、男子ダブルスでも初優勝を飾る2冠を達成した。右シェーク攻撃型の戸上は切れ味のある両ハンドドライブで攻め抜いた。全日本学生選手権、アジア選手権では混合と男子ダブルスで2冠も獲得している若きエース候補。パリ五輪の星として一気に株を上げたイケメンの今後が楽しみになってきた。
【福島千里(陸上)】
陸上女子100メートルと200メートルの日本記録保持者で、五輪3大会に出場した女王がオンラインで記者会見し、現役引退を発表した。日本選手権は100メートで7連覇を含む8回、200メートルでも6連覇を含む8回優勝。東京五輪出場を目指したが代表になれず、9月に引退を決めた。「いろいろなことに急いできた。ゆっくりしたい」と話した。まだ33歳。今後は所属する「セイコー」で、「セイコースマイルアンバサダー(スポーツ担当)」として、後進の指導に当たり、陸上の発展に尽力する。福島は女子アスリートとしてもトレカの発展に貢献してきた。その功績を讃えて、レジェンドとしての新しいカード制作を待ちたい。
トレカジャーナル編集部