MLBニューヨーク・ヤンキースは2月22日、同球団にかつて所属したポール・オニール元外野手の背番号「21」を永久欠番にする予定であることを発表した。8月21日の対トロント・ブルージェイズ戦の試合前にセレモニーを実施し、この日から永久欠番とする。
オニールは左のスラッガーとして、1985年にシンシナティ・レッズでデビューし、8年プレーした後にヤンキースに加入。2001年の引退までプレーし、「ザ・ウォリアー」と呼ばれた。ヤンキースでは在籍9年間で打率.303、185本塁打、858打点を残し、球宴には4回選出。1994年には打率.359でア・リーグ首位打者に輝いた。
「21」はヤンキースにとって、23番目の永久欠番で、MLBの球団では最多となる。このまま、永久欠番が増え続けたら、どうなってしまうのか、心配でもある。確かに、最近のMLBではまるで、NFLのような70番台、80番台の背番号の選手が増えてきた。シカゴ・ホワイトソックスなどがいい例である。
NPBにも永久欠番は存在する。ただし、まだ、数えるほどである。
【NPB球団の永久欠番】
☆読売ジャイアンツ
1(王貞治)、3(長嶋茂雄)、4(黒沢俊夫)、14(沢村栄治)、16
(川上哲治)、34(金田正一)
☆阪神タイガース
10(藤村富美男)、11(村山実)、23(吉田義男)
☆中日ドラゴンズ
10(服部受弘)、15(西沢道夫)
☆広島東洋カープ
3(衣笠祥雄)、8(山本浩二)、15(黒田博樹)
☆埼玉西武ライオンズ
24(稲尾和久)
☆北海道日本ハムファイターズ
100(大社義規)
☆東北楽天ゴールデンイーグルス
10(特別番号)、77(星野仙一)
以上の番号は球団が正式に発表しているもので、ほかに名誉番号(準永久欠番)という番号があるらしい。オリックス・バファローズの「51」がその代表で、もちろん、イチロー元外野手の栄光の背番号である。
日本のトレーディングカードで背番号に特化した商品として、BBM「2013 ヒストレックコレクション プロ野球背番号列伝」とエポック「2017 日本プロ野球OBクラブ背番号外伝」がある。ともにトレカ史上に残る名作である。
この中で、いくつかの永久欠番もトレカになっている。「背番号列伝」には15種類の永久欠番カードが存在する。
BBM「2010 ヤクルトスワローズ 背番号1の系譜」は、この年、青木宣親外野手が背番号を「23」から「1」に変更したことを記念して、スワローズでかつて、背番号1を背負った若松勉外野手、池山隆寛内野手、岩村明憲内野手をフィーチャーしたセットだった。
3月25日に開幕するNPB。新しい背番号を背負うルーキーがいる。新しい背番号に変更した選手がいる。背番号はただの番号ではない。選手の背中にはドラマがある。トレカの中の背番号にもドラマがある。
※掲載カードはすべて、ミントモールにて販売中。
Mickey(ライター)
トレカジャーナルのライター陣の中でも国際派として知られる。高校時代に米国留学、社会人になってからイタリアのローマに駐在経験も。米国滞在中にトレカにはまる。それでも、応援する球団は千葉ロッテマーリンズ。