MLBシアトル・マリナーズからFAとなっていた菊池雄星投手が、トロント・ブルージェイズと3年総額3600万ドル(約42億円)で契約した。球団の公式サイトなどが3月12日、伝えた。米メディアの報道によると、締結した契約の内訳は、2022年が1600万ドル(約19億円)で、24年までの2年間は年俸1000万ドル(約12億円)という。
ブルージェイズにとっては、マリナーズに移籍した昨季のサイ・ヤング賞投手、ロビー・レイとは入れ替わる形でチームの一員に加わった。エースの柳賢振とともに左腕の二枚看板となった。
ブルージェイズと言えば、昨季、菊池の花巻東高の後輩でもある大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)と本塁打王のタイトルを争ったブラディミール・ゲレロJr内野手が在籍する。ゲレロだけでなく、ボー・ビシェット内野手、キャバン・ビジオ内野手、テオスカー・ヘルナンデス外野手、ルルデス・グリエル・ジュニア外野手、ジョージ・スプリンガー外野手ら強打者がそろう。
昨季まで、菊池がいたマリナーズとエンゼルスは同じアメリカン・リーグ西地区だったため、対戦が多かったが、ブルージェイズはア・リーグ東地区で対戦は限られる。それでも、エンゼルスにとってはプレーオフ進出への、大谷にとってはタイトル争いの、強力なライバルになりそうだ。
菊池はNPB埼玉西武ライオンズに2010年、ドラフト1位で入団。2017年には最多勝と最優秀防御率に輝いた。ポスティングシステムを使い、マリナーズと2019年から4年総額5600万ドル(66億円)で契約。3年が終了した昨オフ、年俸1300万ドル(約15億円)のオプションを破棄してFAに。MLBオールスターゲームに初出場した昨季の7勝を合わせ、日米通算100勝まであと17勝と迫っている。
強力打線の援護があれば、菊池の勝利数をはじめとした成績がアップする。これまではどちらかと言えば、話題が先行していた菊池のトレディングカードだが、今季はMLBを代表するサウスポーとしてトレカも注目されるシーズンになるかもしれない。
トレカジャーナル編集部