MLBは3月10日、難航していた機構側と選手会の労使交渉が合意に達し、新しい労使協定が結ばれた。すでに、交渉の過程で延期が決まっていた開幕日は4月7日に決定。そこに合わせ、3月13日に春季キャンプを開始し、17日にはオープン戦がスタート。レギュラーシーズンは従来通り、162試合に決まった。
MLBの公式HPや米メディアによると、合意の内容は
①選手の最低年俸が57万500ドルから2022年は70万ドルにアップ、以後2026年には78万ドルまで上昇する。
②ぜいたく税が発生する年俸総額は22年は2000万ドルアップの2億3000万ドル(約265億6000万円)、以後、年300~400万ドル上げ、26年は2億4400万ドルとする。
③新たに設けられた上位100選手に与えられるボーナスプールは5000万ドルとする。他にはプレーオフ進出球団は10から12へ増加。ナ・リーグでも指名打者制を採用など。
最後まで、平行線をたどっていた、ドラフト会議対象外のドミニカ、キューバなど選手に対する「国際ドラフト」については先送りされた。
昨年11月に失効した労使協定を新たに結ぶための交渉は難航し、27年ぶりのロックアウトに突入。3月31日に予定されていた開幕日は2カードを中止して、試合数を減らし4月7日に開幕する予定で交渉を進んだが、それでも合意に至らず、3月9日にはさらに2カードを中止して4月14日の開幕が再設定されていた。
しかし、ファン離れという最大の懸案事項を考慮し、機構側と選手会が歩み寄り、開幕日は2カードの遅れで済む4月7日、従来通りのレギュラーシーズン162試合の開催が決まった。
急転直下の合意で、ロックアウトによりストップしていた200人以上のFA選手の残留、移籍交渉が再開。菊池雄星投手(前シアトル・マリナーズ)がトロント・ブルージェイズと大型契約を結ぶなど、続々と去就が発表されている。NPB広島東洋カープからポスティングシステムでMLBに挑戦する鈴木誠也外野手の移籍先も間もなく決まる。
TOPPS「2022 Series 1」の例年以上の爆発的なヒットに続き「2022 Opening Day」も好調な売れ行きを見せている今年のMLBのトレーディングカード。今後、制作、発売される商品は順調に予定通り、市場に送り出され、人気を集めることになりそうだ。
トレカジャーナル編集部