日本のスポーツ文化だけでなく、トレーディングカード文化を継承するBBM「大相撲」カード。2022年版の第2弾となる BBM「2022 大相撲 華」が5月に発売となる。そのセールスポイントなどを制作を担当した、ベースボールマガジン社ニューメディア企画部のAさんに聞いた。
-BBM「大相撲カード」について?
Aさん「1997年に江戸時代の相撲錦絵をカード化したのが最初で、同年刊行の第二弾で現役力士をカード化しています。毎年欠かさず発行しており、今回のBBM『2022大相撲カード 華』が43アイテム目となります」
-新作の特徴は?
Aさん「幕内全力士の化粧廻し姿をカード化しています。カードのタイト『華』に合わせ、花を配した華やかなデザインとなっています。五月場所にあわせて発売となります」
-今回の新作でのおすすめの一枚は?
Aさん「カードナンバー81番、サブセットの若隆景カードです。86年ぶりとなる新関脇での優勝を祝した一枚です」
-大相撲カードの変遷は?
Aさん「過去にはダイカットカードやパズルカードなどの制作していたり、力士だけでなく行司や呼出しをカード化しています。一方でカードナンバーは25年間一貫して、番付順です」
-最近の大相撲カードの特徴は?
Aさん「巡業が行われていないため、土俵上の勇姿からは想像もつかない力士の茶目っ気のある姿を紹介する『オフショット』系カードを、この数年、作ることができていません。ファンやコレクターのみなさんからのリクエストも多く、コロナ禍が終息する日を心待ちにしています」
-大相撲カードを制作する上で苦労することは?
Aさん「本場所に合わせて発売しているのですが、カードナンバー(番付)や戦績はひとつ前の場所のデータを反映するので、毎回慌ただしく制作しています。弊社は今年創刊70年の月刊誌『相撲』を刊行しており、『横綱の綱の写真の上に文字を載せない』などのこだわりをカードにも反映しています。相撲の元編集長がカードの構成を考え、ネームも書かれているので、私はまったく苦労していないです」
-「大相撲」カードの担当になってどれくらい?
Aさん「大相撲カードに関しては5年目です。BBMのトレーディングカードが立ち上がった年の入社で、お茶の水のエスポートミズノで開催した第1回カードショーで店頭に立っています。とても大勢のコレクターが駆けつけて、楽しそうにカードを交換していたのを鮮烈に覚えています」
-マイコレクションで自慢の1枚を?
Aさん「東京五輪の陸上競技女子100mハードルで、日本勢21年ぶりとなる準決勝進出を果たした寺田明日香さんの所属先が制作したカードです。直筆サイン入り。私も道産子で、寺田さんの高校時代にインターハイで取材したりと、勝手にご縁を感じています」
-これからどんなカードを作っていきたいか?
Aさん「オールスポーツカードも担当しているので、さまざまなジャンルのトップアスリートを『INFINITY』でカードにしていきたいです」
取材・構成=トレカジャーナル編集部