英国サッカー、プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーは5月22日、敵地でノリッジを5‐0で下した。勝ち点3をあげたトッテナムは来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得。この試合で2得点し、今季23得点を記録したFWソン・フンミン(孫興民)はリバプールFWモハメド・サラーと共にプレミアリーグ得点王に。アジア人選手として初のプレミア得点王という快挙を成し遂げた。
前節のバーンリー戦で勝利し、ニューカッスルに敗れたアーセナルをかわして4位に浮上したトッテナム。この最終節で勝利すれば自力で来季のCL出場権を獲得する状況で快勝した。
前半にクルゼフスキとケインが得点し後半へ。ヘディングで叩き込んでリードを2点差に広げた。後半に入り、クルゼフスキが追加点をあげると、得点王争いのトップを走るサラーを1点差で追うソンが2得点をマークした。
後半25分にケイン、モウラとつながれたボールを右足で蹴り込んで今季22点目。同30分にはモウラが蹴り出したFKのこぼれ球を拾って、右足の鮮やかなミドルシュートで今季23点目を挙げ、タイトルをふたりで分け合った。
韓国代表の28歳の今季は記録ラッシュだった。車範根(チャ・ボムグン=元韓国代表監督)が1985‐86シーズンに独バイヤー・レバークーゼンで作ったこれまでのアジア人選手欧州5大リーグにおける1シーズン最多ゴール記録(17ゴール)を更新。イランのアリレザ・ジャハンバフシュ(フェイエノールト)が2017-18シーズンにオランダのプロサッカーチーム・AZアルクマールで記録したアジア人選手欧州1部リーグ1シーズン最多ゴール記録(21ゴール)も超えた。
「とてもうれしいし、チームに感謝している。シーズン中ずっと助けてくれたし、特に今日は3-0になってからみんなが『おいソニー、お前が決めろよ。お前にはその権利があるんだから』っていう感じで、本当に感謝している」とソンは話した。来季の欧州CL出場権獲得には「うれしいけど、そこまでというわけじゃない。なぜならCLは僕らがいるべきところだから」ときっぱり。準優勝した2018‐19シーズンの欧州CLに続く、チームの躍進を予告した。
プレミアリーグが1992年に設立されて以来、ソンはトットナムではチーム3人目の得点王となった。1992‐93年シーズンのテディ・シェリンガム、昨季も含めて3度のケーンに続いた。92年以前のイングランド1部でもジミー・グリーブスやゲーリー・リネカーらそうそうたる選手たちがタイトルを獲得。ソンの名前がそこに並ぶことで、トレーディングカードもレジェンドたちのカードに近づくかもしれない。
トレカジャーナル編集部