千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手のレギュラーカードに15,000円の価格がついた。MINT浦和店が出品した、佐々木のルーキーカードBBM「2020 1st バージョン」のベースカードで、この価格が脚光を浴びている。
シリアルナンバーもない。パラレルでもない。箔サインもない。もちろん、グレーディング鑑定も受けていない。それでも、15,000円である。
3年目の今季、完全試合を達成するなど「令和の怪物」ぶりをいかんなく発揮している。文句なしで自身初の月間MVPにも輝き、開幕5連勝で交流戦に突入した。
元々、ドラフト1位でマリーンズに入団した2020年からそのトレーディングカードには高い市場価格で評価されていた。それが完全試合達成直後から、需要が高騰。カードショップには問い合わせが殺到し、MINTモールでは佐々木のあらゆるカードが売れた。
MINT浦和店によると、このカードは当初、2,000円~3,000円で販売されていた。繰り返し、売れ続けており、売れるたびに価格を見直しているうちに、今回の15,000円にたどりついた、という。「MINTでは各店舗でカードの価格を決めています。価格のメンテナンスで佐々木のカードも価値を変動させています。その結果、浦和店ではこの価格になりました」と安野店長は説明した。
MINTモールでは佐々木のBBM「2020 ルーキーエディション」のレギュラーカードをMINT新宿店が10,000円で出品しているが、MINT渋谷店では6,500円で出品するなど、各店舗の地位的な環境など、それぞれのショップの特色を出して販売している。ネットオークションに比べれば若干、割高感があるが、これは専門店のMINTが取り扱う信用あるカードというプレミア価格なのでやむを得ないだろう。
15,000円という価格は今後、どうなるのだろう?「佐々木朗希投手がタイトルを獲得する。マリーンズが優勝する。などが次のピークになるでしょうが、一番、わかりやすいのは、佐々木投手がMLB挑戦を決めた時だと思います」と安野店長は予言した。
MLBで昨季、ア・リーグのMVPに輝いた二刀流の大谷翔平投手も「北海道日本ハムファイターズでの活躍に合わせ、ジワジワと市場価格をあげ、ロサンゼルス・エンゼルスに移籍した2018年に最初のピークを迎えました。そして、昨年の活躍からのMVP受賞がそれを超える大きなヤマとなったのです。それでも、佐々木投手のような爆発的な高騰ではありませんでした。しかも、佐々木投手 はまだプロ3年目。ある意味、比較できないのです」と続けた。
現状では、「その時」に備え、佐々木投手のルーキーカードをキープしているコレクターは多いようだ。PSAは、グレーディング依頼の多さから返却が遅れており、完全試合達成時に評価を申し込んだカードはまだ、戻ってきていないことも影響がありそうだ。
現在、MINTモールに出品されている「2020 1st バージョン」は1枚だけ。市場が飽和状態になれば、その価格は下がるだろうが、当面は出てきそうにない。今、そのカードを手にしたいファンにとっては、15,000円は「怪物」プライスではなく、適正価格と言えるのかもしれない。
トレカジャーナル編集部