もはや、日本のトレーディングカードの人気カテゴリーの座を確固たるものにした「始球式カード」だが、日米のプロ野球で気になる始球式が実現した。いずれも、トレカになるかは微妙だが、ぜひ、「始球式カード」に登場してもらいたいセレモニーだった。
NPBでは6月22日、千葉ロッテマリーンズ・埼玉西武ライオンズ戦の試合前に、ZOZOマリンで女子プロゴルファーの吉田優利が登板。
千葉県出身で、「プラチナ世代」のひとりとして人気の高い吉田は背番号0のユニホームで登場。打席には中村奨吾、捕手は角中勝也が務め、ワンバウンドで投球。「初めての始球式、すごく楽しかったです。実際のマウンドはとても遠く感じました」とスマイルを連発。この日は佐々木朗希が先発したが「こんな遠い距離で160キロを超える球を投げていることが本当にすごいなと思います」と驚いていた。
女子プロゴルフのトレカと言えば、エポック社がJLPGAとタッグを組んでいる。始球式のトレカは、登板した本人と本拠地球団の許可を得なくてはいけない。プロゴルファーのNPB始球式登板もこれまであったが、実際にトレカになったのは、松山英樹、横峯さくら、宮里美香ぐらいだろうか。なかなか、難しいところだが、人気の吉田だけに今回は何とか、実現して欲しいところだ。
MLBでは6月25日のロサンゼルス・エンゼルスとシアトル・マリナーズ戦の試合前に、エンゼルスタジアムで、東京五輪スケートボード男子ストリートの初代金メダリスト、堀米雄斗が登板した。
1月7日の誕生日にちなみ背番号7のユニホームを着た堀米は、捕手を務めたベラスケス内野手に山なりだったがノーバン投球。自身のSNSで「人生初の始球式エンゼルスで投げさせてもらいました。めっちゃ緊張した~笑」と書き込んだ。
大谷翔平投手とのツーショットは実現しなかったが「大谷さんはあそこでいつも投げているんだなと思った。一緒のところに立ててすごくうれしかった」と無邪気な笑顔を見せた。
ロサンゼルスを拠点とし、エンゼルスの開幕戦も観戦した堀米は「大谷さんは世界で活躍している選手で、いつも刺激をもらっている。もっと自分も頑張ろうという気持ちにさせてもらっている」と話した。
スケートボードではスーパースターの堀米も現在のところ、トレカは作られていない。今回の始球式はTOPPSのオンデマンドカード「Topps Now」がカードにする可能性があったが、実現せず。やはり、こちらも権利関係でカード化は無理だったのだろうか。
吉田と堀米の始球式カードは今後、発売される商品への封入の可能性は残している。
Mickey(ライター)
TCJ編集部きっての国際派。高校時代に米国留学し、トレカにハマる。日本の大学を卒業後、イタリアで日本人学校の教師を務めた経験も。プロ野球は千葉ロッテマリーンズを応援する。