大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)が来年3月に開催される第5回World Baseball Classic(WBC)に侍ジャパンの一員として出場する可能性が出てきた。
オールスターゲームを前日に控えた7月18日、ロサンゼルスで行われた記者会見で出場へ意欲を見せた。この会見前には、チームメートのマイク・トラウト外野手がキャプテンとしてWBCに出場することが正式に発表されていた。
WBCについて聞かれた大谷は。「ケガもあってタイミング的に出られない年もありましたけど、自分に実力があるのであれば、(日本代表に)選んでもらえるのであれば、プレーしたい気持ちはもちろんあります」と自らの口で明らかにした。
2017年の第4回大会こそ初制覇した米国代表だが、これまでメジャーリーガーはWBCに積極的に出場してきたわけではない。MLB開幕前に開催されるWBCに参加することで、レギュラーシーズンに影響が出たり、万が一、故障することもあり得るため、選手よりも所属球団が出場にGOサインを出さなかった。
だが、今回は、エンゼルスがチームの顔ともいえるトラウトの出場を容認した。大谷も球団とWBC出場について「雑談程度で話した」ことを認め「プラスの意見はもらっているというか、おそらく快く引き受けてくれるんじゃないかなと思います」と踏み込んだ。
北海道日本ハムファイターズに入団した際、そして、エンゼルスへ送り出してくれた際の栗山英樹元監督が日本代表の指揮官を務める。賛否両論あった「二刀流」の理解者でもあった。「自分を理解してくれる方なので、やりやすいかなと思いますし、その人と一緒に頑張りたいなという気持ちにもちろんなると思う。5年間お世話になりましたし、もし選んでいただけるのであれば光栄なことですし、一緒に頑張りたいという気持ちはあります」と続けた。
WBCでは米国代表として、主将・トラウトが発表された1週間後の25日にはトレバー・ストーリー内野手(ボストン・レッドソックス)の出場も決まった。
「母国のためにプレーすることを楽しみにしている。僕にとっても、僕の家族にとっても大きな意味のあること。USAを胸に付けるなんてすばらしいこと。とても楽しみだ」とトラウトは言った。アーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)、ブライス・ハーパー外野手(フィラデルフィア・フィリーズ)の出場もウワサされている。野球発祥の地、というプライドをかけて、連覇へドリームチーム結成が進んでいる。
第5回にしてこれまでの大会と比べものにならないほど、大いに盛り上がりそうなWBC。これまでもTOPPSがトレーディングカードを作ってきた。セットもあったし、インサートやサブセットで通常のブランドに封入されたこともあった。だが、MLBのスター選手が名を連ねれば、間違いなく、今回は多くのカードが作られるだろう。
大谷のWBCカードと言えば、渡米前に作られた「2017 Bowman Chrome」が有名だ。Mega Box限定のこの1枚は、米国のカードメーカーが制作した最初の大谷のカードで、エンゼルスのユニホームのカードが登場するまで、米国のコレクターも目の色を変えて探していた。現在でも、グレーディング鑑定なしで、10万円前後の市場価格がついている。カルビーの「侍ジャパンチップス」は2016、17年に発売され、ともに箔プリント入りのパラレルもある。
大谷は2014年の日米野球、2015年のプレミア12、2016年の強化試合に招集された。「Bowman Chrome」は、強化試合での写真が使われた。この強化試合で右足首を痛めた大谷は2017年のWBC第4回大会の出場を辞退した。
かつては、「Topps Now」の前身ともいえる「eTopps」でも日本代表のWBCカードが作られたことがあった。今回は「Topps Now」でも独立したWBCのコーナーが立ち上げられるのは確実。大谷のどんなカードが作られるのか、そして、大谷と侍ジャパンがどんな活躍を見せるのか、とにかく楽しみしかない。
トレカジャーナル編集部