NPBシアトル・マリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさんが10人目のマリナーズ球団殿堂入り。8月27日にマリナーズの本拠地、モバイルパークで祝福のセレモニーが行われた。
4万5000人を超えるファンからの地響きのような「イチロー」コールが球場を揺らした。紺色のスーツ姿で颯爽と登場したイチローのスピーチは、流ちょうな英語で15分を超えた。
「What’s up,Seattle?(シアトル、元気かい?)」で始まり「想像できないほどの可能性が君たちの未来に待っています。自分の持っている可能性に制限をかけず、ベストを尽くすことでそこに到達できます。日本から来た痩せっぽちのヤツがこのメジャーのユニホームを着て戦い、今夜ここで、この栄誉を受けている。君たちが同じようにやれない理由はどこにもありません」時にスタンドを爆笑させ、時にベンチから見守る若手選手への感動のメッセージありの内容は、さすがの役者ぶりだった。
最後のファンへの思いも泣かせた。「21年前に新人だった僕に、大きな声援を送ってくれ、その声援は消えることはありませんでした。18年に復帰したとき、熱烈な歓迎をしてくれたことに心を打たれました。野球人生の最高の思い出の1つです。そのときの気持ちは、一生忘れません」
イチローさんは2025年に資格を得る、MLBの野球殿堂入りも確実と言われている。その時、どんなスピーチを披露するか、楽しみだ。
今回のセレモニーにはイチローさんとともにプレーしたケン・グリフィー・ジュニアさん、エドガー・マルティネスさん、ジェイミー・モイヤーさんらレジェンドも集合。大型スクリーンにはロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手、元レッドソックスの松坂大輔さんからのビデオメッセージも映し出された。
そんな豪華なセレモニーは、収集アイテムも豪華だった。当日、球場では記念のボブルヘッドとTシャツが配布された。そして、トレーディングカードである。TOPPSのオンデマンドカード「Topps Now」ではイチローさんの壇上のスピーチの様子をカード化。直筆サインカードも、パラレル版直筆サインカードも販売されたが、秒殺で完売してしまった。
トレカジャーナル編集部