NPBの2022年シーズンの大きな話題のひとつになっているのが「きつねダンス」である。
北海道日本ハムファイターズのチアリーダー「ファイターズガール」が主催試合のイニングの間に魅せるパフォーマンスである。彼女たちは、みみカチューシャを頭に、しっぽを腰につけて、ノルウェーの男性コメディアン兄弟デュオ「イルヴィス(Ylvis)」の曲「The Fox」に合わせて踊る。
新庄剛志ビッグボスを迎え、球団のロゴマークやユニホームを一新したことを機に、北海道日本ハムの球団職員が、キタキツネをモチーフとした球団マスコット「フレップ」にちなんで考えたパフォーマンスだ、という。
3月31日の札幌ドームでの本拠地開幕戦で初披露されると、その愛くるしい振りと可愛いポーズが徐々に話題になり、あっという間に大ブレーク。オリックス・バファローズの「BsGirls」のたぬきダンスとの対決や、オールスター戦でパ・リーグ6球団のチアリーダーがそろって「きつねダンス」を踊ったシーンがCMで放送されず抗議が殺到したり、台湾プロ野球でも踊られたり、サッカーJリーグで日本ハムがスポンサーのセレッソ大阪の試合でも登場したり、とその人気ぶりは思わぬ方向へ波紋も広がった。
いつ、「きつねダンス」のトレーディングカードが作られるか、と楽しみにしていたが、なかなか、実現しない。「きつねダンス」もカードになるのは時差があるのだろう。グラウンドでの出来事がすぐにカードになるのはエポック社のオンデマンドカード「Epoch One」しかない。「Epoch One」のイベントカテゴリーで何とか、カードにしてもらえないものだろうか?
「きつねダンス」効果もあり、脚光を浴びているカードがあった。8月25日に発売されたBBM「2022 DANCING HEROINE 華」に封入された「ファイターズガール」のカードである。とくに、そのリーダー、滝谷美夢のカードがとりわけ人気を集めている。「ヤフオク!」では10枚限定サイン入りチェキが60,000円で落札されたのを筆頭に、95枚限定の直筆サインは40,000円、38,500円で取引された。8月24日10時20分時点でBBM「2022 DANCING HEROINE 華」関連カードベスト10のうち、7枚が滝谷美夢のカードである。
MINTモールではかつて2,000円で販売したBBM「2020 チアリーダー 舞 」の滝谷美夢の65枚限定直筆サインカードが現在、30,000円で出品されている。 MINTモールに限らず、「ファイターズガール」のサインカードは10倍近く、市場価格をアップさせている「爆上がり」状態だという。
「ヤフオク!」の落札履歴(落札相場)で「きつねダンス」を調べると、12位まで滝谷美夢のカードで、2022だけでなく、2018から2021まで各年度の「チアリーダー」のサインカードが独占している。終了日時が近い順で検索すれば、ほかの「ファイターズガール」のメンバーのカードが続々と名前を連ねる。
では、「きつねダンス」のポーズがカードになるのはいつなのか?。9月中旬に発売されるBBM「チアリーダーカード 舞」か、シーズンの記録を集めたBBM「Fusion」か、はたまた、カルビー「プロ野球チップス第3弾」のチェックリストか。「The Fox」のテーマは「きつねはなんて鳴くのか?」だという。その議論と同様、「きつねダンス」カードの登場までの議論も続きそうだ。
Mickey(ライター)
トレカジャーナルのライター陣の中でも国際派として知られる。高校時代に米国留学、社会人になってからイタリアのローマに駐在経験も。米国滞在中にトレカにはまる。それでも、応援する球団は千葉ロッテマーリンズ。