大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)が8月10日、オークランドで行われた対アスレチックス戦に「2番・投手」で先発。今季10勝目を挙げ、ベーブ・ルース以来となる2ケタ勝利と2ケタ本塁打を達成した。大谷のメジャー日本人選手2位となる通算118本塁打となる今季25号ソロもあり、チームは5-1で勝利した。
10勝目に王手をかけてから3連敗。昨季もあと1勝としてから3度の挑戦も届かなかった偉業。大谷がついに「野球の神様」に並んだ。3回にロレアーノの打球が左足に直撃するアクシデントも乗り越え、6回を4安打無失点。リリーフのハーゲットがブルペンで肩を作る時間を稼ぐため、7回のマウンドに行く「芝居」も演じる余裕もあった。「いいピッチングをしていれば必ずチャンスはあるかなと思っていた」と振り返った。
3回には先頭のブライドから空振り三振を奪い、日米通算1000奪三振も達成した。NPB北海道日本ハムファイターズでの624奪三振に対し、MLBでは376奪三振。プロ通算10年目での大台到達となった。この日は2ケタ奪三振はならず5奪三振だったが、5回にはアレンから空振り三振を奪ってシーズン157奪三振。キャリアハイをマークした。
4-0とリードした7回、左腕・セルマンから5試合ぶりの25号ソロを右翼席に打ち込んだ。MLB通算118本塁打とし、イチロー(シアトル・マリナーズなど)を抜き、日本人メジャー歴代2位に浮上した。「タイプ的な違いはあると思いますけど、一部の記録でも超えられて光栄ですし、もっともっと打ちたいなと思います」と話した。
ルーキーイヤーの2018年にMLB初勝利、初安打をマークし、トミー・ジョン手術からの復帰初登板も果たしたオークランドコロシアム。今回も思い出深い白星と本塁打になった。
ベーブ・ルース以来の偉業について「光栄なことだなと思いますけど、シーズン中は自分の数字がどういう印象なのか、あまり分からないものかなと思う。終わった後に、どんなシーズンだったかを振り返ればと思います。単純に2つやっている人がいなかっただけかなと思うので。もしかしたら普通の数字かもしれないですし」と淡々としている姿も大谷らしかった。
大谷とルースと言えば、ルーキーイヤーからTOPPS社が「Topps Now」でコンボカードを作るなど、投打の二刀流選手として比較され、先人の記録に次々に並んでいた。この日の快挙達成を伝える「Topps Now」にはルースは登場せず、意外にも本塁打のシーンになった。色違いのパラレルありのサインカードも発売されたが、受付スタートと同時に完売となった。
トレカジャーナル編集部