男子テニスの元世界ランキング1位のロジャー・フェデラーが9月25日までロンドンで開催されていた「レイヴァー・カップ」で現役を引退した。長年のライバル、ラファエル・ナダルと組んだダブルスで最後の試合を終えた。
フェデラーとナダルの黄金ペアは「フェダル」と呼ばれた。ここ2年間、膝の故障と戦い、3度の手術。昨年のウィンブルドン準々決勝で敗れて以来、試合には出ていなかった。ジャック・ソック、フランシス・ティアフォー組を相手に善戦も、4-6、7-6 (7-2)、11-9で敗れた。最後の熱戦はフェデラーにとって、シングルスとダブルスを合わせて1750試合目の試合でもあった。
「完璧な旅だった。もう一度全部やり直したい」試合後、コート上でのスピーチでは25年間のプロ生活を振り返った。ナダルや他の選手たちと抱き合うと、スピーチではこらえていた涙があふれた。会場のO2アリーナのファンから大きな拍手を受け、コートを後にした。
今年7月まで、主要大会への復帰を望んでいたが、検査結果が思わしくなく9月15日に引退を発表した。この日も、膝の故障のためにダブルスにしか出場できず、動きも制限されていた。
4大大会(グランドスラム)のシングルスで20勝をマークしたフェデラー。その人気は強さだけでなく、「バレエのよう」とも評される優雅で流麗なプレースタイルと、礼儀正しく魅力的な人柄にもあった。試合が終了したのは、現地時間で日付が変わった後の午前0時26分だった。セレモニーはさらに30分ほど続いたが、途中で会場を去る人はほとんどいなかった。
「これで完全に終わるわけではない。人生は続いていく。僕は健康で、幸せで、すべてが素晴らしい。これは、ほんのわずかな時間の出来事だ」とフェデラーは話した。
「Sports Collector Daily」によると、フェデラーの収集グッズの eBay での売り上げは 1050% 急上昇し、引退を発表した後、1週間で、eBay での彼のルーキー カードの検索は3900% 増加した。トレーディングカードは1,000 ドル以上で販売されるものも多く、TOPPS「2020 Transcendent Tennis Collection」の25枚限定サインカードが 約3,000 ドルで販売されたほか、NETPRO「2003 Elite」のPSA10 は 1,300 ドルの値をつけた。フェデラーは、米国のメーカーが発行するさまざまなカードに登場。いくつかの製品にはサインがあるが、とりわけ、NETPROのルーキー カードは、フェデラーの代表的なカードとして、ファンやコレクターから認められている。
【eBayで落札されたフェデラーの高額カードトップ5】
20,000ドル 「2003 Netpro Elite Glossy」(PSA10) 100枚限定
= 2021年4月
14,722ドル 「2003 Netpro Elite Glossy」(PSA10) 100枚限定
= 2022年3月
14,554ドル 「2003 Netpro Elite Glossy」(PSA10) 100枚限定
= 2022年4月
14,500ドル 「2003 Netpro Relic auto」 25枚限定
= 2017年7月
13,500ドル 「2003 Netpro Elite Glossy」(PSA10) 100枚限定
= 不明
※2022年9月15日現在。
過去12か月で、約 7,000 枚のフェデラーのカードがeBayで販売され、総売上高は 100 万ドルに近づいている、という。
トレカジャーナル編集部