今年、50周年を迎えた「カルビー」のプロ野球カード。それを記念して 「カルビープロ野球カード 50YEARS ANNIVERSARY BOOK」(株式会社ワン・パブリッシング)が発売された。
すでに同社の人気雑誌「Get Navi」で3か月連続で特別付録として、同じく50周年を迎えた人気漫画「ドカベン」とのコラボ企画で、山田太郎、里中智、岩鬼正美の「カルビー」のキラカードがつけられていたが、今回は殿馬一人のカードがついた。これで「明訓四天王」をコンプリートできる。
久しぶりのトレーディングカードの本は中身も充実。スペシャルインタビュー3本と、カルビーの野球カード50年の歴史を振り返る「カルビープロ野球カードクロニクル」「1973‐22 カルビープロ野球カードリスト」の3パートで構成されている。
スペシャルインタビューでは「カルビープロ野球チップス」とゆかりのある人物が思い出とエピソードを紹介。現在の開発担当である、カルビー・マーケティング本部の三井剛さんが「50年前も、現在も、そして未来も野球の魅力は普遍。『プロ野球チップス』のカードをきっかけに、プロ野球の魅力にハマっていく。そのお手伝いができたらうれしく思います」と語る。そして「ファインプレーのシーンだけでなく、“その選手らしさ”が最大限伝わるようなカードをこれからも作っていきたい」と宣言している。
「カルビープロ野球カードクロニクル」は1973年から続くカルビープロ野球カードの歴史を、年代ごとに振り返る。その年代の代表的な選手とそのカードを紹介。プロ野球界の出来事と世相も振り返る。あの時代、「このカード持っていた」「そのカード欲しかったけどなかなか出なかった」など、誰でも思い出に浸るのは間違いない。
そして、圧巻は「1973‐22 カルビープロ野球カードリスト」。全98ページのうち、57ページを使い、50年間にわたり、発行された約2万種類のカルビープロ野球カードを収録。「クロニクル」以上に、タイムスリップさせてくれる。
ムック本なので、そのサイズは大きさもほどよく、読みやすい。永久保存版のデータとしてだけでなく、読みものとしても十分に、何時間でも楽しめそう。そう考えると、1,100円はお手頃すぎる価格だろう。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。