アーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)が10月4日、グローブライフ・フィールドでの対テキサス・レンジャーズ戦のダブルヘッダー2試合目で先頭打者アーチとなる62号ソロ。ロジャー・マリス外野手(ヤンキース)に並んでいたシーズン最多本塁打のア・リーグ記録を更新した。試合はレンジャーズが3対2で勝利した。
マリスに並んだ歓喜の61号から6試合ぶりの一撃だった。レギュラーシーズン最終戦を翌日に控えるという重圧もはねのけた。ビジターながら、敵も味方も関係ない。球場全体がこの瞬間を待っていた。
大リーグ公式データシステムのスタットキャストによれば、レンジャーズ先発のヘスス・ティノコが投じた3球目、真ん中の88・4マイル(約142キロ)のスライダーを捉え、飛距離391フィート(約119メートル)、打球初速100・2マイル(約161キロ)、射出角度35度で左翼スタンドに飛んだ。
「感触は良かった。打球の行方は分からなかった。ファンがグラブでキャッチしたのを見て、かなりホッとした」とジャッジ本人が安堵の表情を浮かべた。その時、試合が止まった。大歓声と大きな拍手で敵地が祝福に包まれた。「それ以上に光栄なことなんて、自分の辞書にはないよ。チームメート、同僚。それが自分にとっては全てだ」と笑顔を見せた。
ジャッジは翌5日のレンジャーズとの最終戦を欠場。最終的に62本塁打、131打点で二冠王に輝いた。打率は.311で、首位打者のルイス・アラエス内野手(ミネソタ・ツインズ)と5厘差の2位に終わり、2012年のミゲル・カブレラ内野手(デトロイト・タイガーズ)以来10年ぶりの三冠王はならなかった。
60号本塁打はTOPPS社のオンデマンドカード「Topps Now」でカードになり、21,490枚の申し込みがあった。受注生産の為、発行枚数に上限が無い「Topps Now」の中でも普段のメモリアルカードとは桁違いの発行枚数となったが、ア・リーグタイ記録の61号は29,523枚で期待された3万枚にはあと一歩、届かなかった。新記録の62号はさて…。
トレカジャーナル編集部