フィギュアスケートのグランプリ(GP)初戦「スケートアメリカ」の男子フリーが10月23日、米ノーウッドで行われ、三浦佳生は2位の178.23点をマーク。1位だった前日のショートプログラム(SP)と合わせ、合計を273・19点として、銀メダルを獲得した。
三浦は目黒日大高に通う17歳の新星。2021‐22シーズンには全日本フィギュアスケートジュニア選手権で優勝。全日本選手権でも4位に入り、シニアの四大陸選手権代表に選出され、自己ベストを更新し3位に入った。
今季のフリー曲「美女と野獣」に合わせリンクを舞った三浦は冒頭、単独の4回転ループの着氷で転倒も、続く4回転―3回転の連続トーループ、3本目に選んだ単独の4回転サルコーを成功。後半に4回転トーループを決めてGOE(出来栄え点)で1.49点を加点。気持ちを切らさず、精神面でも確かな成長を見せた。
キス・アンド・クライで採点結果を舞った三浦は自己ベスト更新に何度もガッツポーズ。優勝は先に滑ってクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を成功させた同じ年のイリア・マリニン(米国)に譲ったが、GPシリーズでは自身初めて表彰台に上がった。「自分の演技前に(マリニンが)4回転アクセル。やばいっていう感情じゃなく、すごいなって、少しでも早く近づけたらいいなと思っていた。自分の演技に支障はなかったです。すばらしい演技でした」と表彰式では日の丸を手に満面の笑みを見せた。
テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」では三浦の快挙を24日に報じた。その際に、三浦の意外な趣味を紹介。野球カード収集が趣味で、映像ではTOPPS「NPB」のコレクションを披露した。さらに、野球ファンでもある三浦がバッティングセンターでバットを振る映像で「腰の回転がフィギュアのジャンプに似てる部分があるかもしれない」などと話す姿も伝えた。
まだ、自らのトレーディングカードはない三浦。自分のカードができた時、どんな笑顔を見せるのだろう。トレカファンなら、トレカジャーナルでも男子フィギュアの新星を応援していきたい。
なお、スケートアメリカでは女子で、北京五輪銀メダルの坂本花織がSP1位、フリーでも今季自己ベストの145.89点を記録し、合計217.61点で初優勝した。
トレカジャーナル編集部