MLBは全米野球記者協会の記者投票によるア、ナ両リーグのMVPを11月17日、発表。ア・リーグはアーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)が初選出された。ジャッジは61年ぶりにア・リーグ記録を更新する62本塁打を放ったインパクトは大きく、2年連続MVPを期待されていた大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)とのマッチレースを制するかたちとなった。
投票結果は予想を超える大差がついた。1位票は28票でトータル410ポイント。最終候補5選手に残り、別会場で待機していた大谷は1位票がわずか2票のトータル280ポイントで130ポイントもの差がついた。「彼(大谷)のように100マイル(約161キロ)の球を投げ、本塁打を量産する存在を意識するのは、タフ過ぎること。ただ、毎日自分のプレーをするために最善を尽くしてシーズンを戦っただけ」と受賞発表後、ジャッジは話した。
フロリダ・マーリンズ時代の2017年にナ・リーグのMVPを獲得し、現在はチームメートのジャンカルロ・スタントン外野手がジャッジの受賞を発表。自宅で吉報を聞いたジャッジは、サマンサ夫人とキス。両親や代理人らと喜びを分かち合った。「スタントンが持つMVP最高身長6フィート6インチ(約198センチ)も更新した」と司会者が伝えると、1インチ高い約201センチのジャッジは画面を通じて「ごめん」とスタントンに謝り、会場は笑いに包まれた。
「この賞は決してひとりのものではない。首脳陣やチームメイト、これまでにお世話になったアマチュア時代のコーチを含め、たくさんの人々のお陰。だからこそ、一層、意味深い」と感激した面持ちだった。。
【ア・リーグMVP投票結果】
ジャッジ(ヤンキース) 410ポイント=1位(28票)、2位(2票)
大谷(エンゼルス) 280ポイント=1位(2票)、2位(28票)
アルバレス(アストロズ) 232ポイント=3位(22票)
ラミレス(ガーディアンズ)186ポイント=3位(6票)
アルトゥーベ(アストロズ)142ポイント=3位以上は投票なし
また、ナ・リーグのMVPは、ポール・ゴールドシュミット内野手(セントルイス・カージナルス)が受賞。380ポイントを獲得し、2位のマニー・マチャド内野手(サンディエゴ・パドレス)に89ポイント差をつけた。カージナルスでは2009年のアルバート・プホルス内野手以来、リーグ最多の18度目の受賞となった。
ゴールドシュミットは打撃タイトルこそ無かったが、打率.310、35本塁打、115打点でチームのポストシーズン進出に貢献した。今季限りで引退したプホルスがプレゼンターとしてサプライズ登場し、ゴールドシュミットの受賞を発表。ゴールドシュミットは「あなたと一緒にプレーできたのは私の誇り。受賞は私個人の力ではなく、首脳陣やチームメートのおかげです」と感謝した。
なお、この日までに発表されたMLBの主な各賞は以下の通り。ジャッジとゴールドシュミットはシルバースラッガー賞、ハンク・アーロン賞にも選出された。
【サイヤング賞】
☆ア・リーグ
ジャスティン・バーランダー投手(ヒューストン・アストロズ)
☆ナ・リーグ
サンディ・アルカンタラ投手(フロリダ・マーリンズ)
【新人王】
☆ア・リーグ
フリオ・ロドリゲス外野手(シアトル・マリナーズ)
☆ナ・リーグ
マイケル・ハリスⅡ世外野手(アトランタ・ブレーブス)
【ハンク・アーロン賞】
☆ア・リーグ
アーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)
☆ナ・リーグ
ポール・ゴールドシュミット内野手(セントルイス・カージナルス)
TOPPS社の「Topps Now」では、オンデマンドカードにふさわしく、各賞が発表されるごとにカードを発売。期間限定で受注を受け付けている。
トレカジャーナル編集部