ワールドカップ・カタール大会での日本代表は、決勝トーナメント1回戦でクロアチアと対戦した。試合は前田大然選手のゴールで先制するものの、後半に同点ゴールを許し延長戦に突入。勝負となったPK戦では1-3で敗れた。目標としていた悲願のベスト8進出は叶わなかったが、グループリーグで優勝4回のドイツ、優勝1回のスペインと強豪国を破り、日本中に歓喜をもたらし、世界中から称賛を受けた。
その中で紹介をしたいのが、まずはドイツ戦で素晴らしい決勝ゴールを決めた、浅野拓磨選手だ。
1994年11月10日生まれの28歳。地元の名門・四日市中央高から2013年にサンフレッチェ広島に入団。特に2015年はJリーグチャンピオンシップ決勝第2戦で貴重なゴールを決めるなどの活躍を見せ、2016年にプレミアリーグのアーセナルへの完全移籍が決まったものの、労働許可が下りず、この年にブンデスリーガ2部のシュットゥッガルトへ期限付き移籍。続く2018年には同じドイツのハノーファー96にレンタル移籍。その後、セルビアリーグのパルチザン・ベオグラードに移籍し、現在ではドイツのVfLボーフムで活躍する。
海外移籍当初は不遇を味わったが、日本代表としては、2015年の東アジアカップの北朝鮮戦でA代表デビュー。日本代表でもここ一番での貴重なゴールを決めている。とにかく俊足を生かしたアグレッシブな仕掛けと思い切りのいいシュートが持ち味で、今大会のドイツ戦でもそれがいかんなく発揮された。ゴールを決めた後に顔の横で両手の爪を立てるポーズが有名で、「ジャガー」の愛称が定着する。
日本代表の直筆サイン入りカードは概ね3,000円前後が相場だったが、ワールドカップでの活躍により大きく上昇した。最新シリーズの日本代表スペシャルエディションにはジャガーポーズのGEMが収録されている事でも話題となった。このドイツ戦の活躍で注目度アップも間違いない選手だけに、これからの価格上昇が期待される。
続いて守護神のGK権田修一選手。ドイツ戦ではマン・オブザ・マッチにも選ばれた。前半に相手選手を倒してPKを献上したが、その後のファインセーブで勝利に大きく貢献した。またスペイン戦でも好プレーを連発して、強豪国撃破を果たした。
1989年3月3日生まれの33歳。2005年に国士館高在籍中に、FC東京のトップチームに昇格。2009年からレギュラーとなり、ナビスコカップ優勝に貢献。海外でのプレーを熱望し、2016年にオーストリアのSVホルンにレンタル移籍。2017年にサガン鳥栖と契約。その後、再びポルトガル1部のポルティモネンセSCでプレーし、2020年に清水エスパルスに移籍した。日本代表では2010年にイエメン戦でA代表デビュー。2012年はU-23代表としてロンドン五輪に出場。2014年のブラジル・ワールドカップではメンバーに選出された。A代表では不動の守護神・川島選手の陰に隠れていたが、今回のカタール大会では正ゴールキーパーの座をつかんだ。187センチの長身を生かした優れた身体能力と鋭い反射神経に加え、素早く正確なフィードにも定評がある。
日本代表の直筆サイン入りカードは3,000円から4,000円が相場だったが、ドイツ戦、スペイン戦での好セーブ連発から「権田防衛大臣」という名がお茶の間に浸透。これから価格も上昇する注目の選手と言える。
最後に紹介させて頂くのが、MF堂安律選手だ。ドイツ戦、スペイン戦ともに途中出場ながらも見事な同点ゴールを決め、プレーの質の高さと勝負強さで日本中を大いに沸かせてくれた。
1998年6月16日生まれの24歳。ガンバ大阪のジュニアユースからユースへ上がり、16歳344日でトップチームにプロデビューと、早くから頭角を現した。2017年にオランダ1部のFCフローニンゲンに期限付き移籍。2019年にはPSVアイントホーフェンに移籍。その後、2020年にブンデスリーガのビーレフェルトし、2021年にPSVに復帰した。2022年にドイツのフライブルクに完全移籍。リーグ中断時点で2位につけるチームの主力として活躍中だ。
2017年のU-20ワールドカップに出場し、「日本のメッシ」と評される活躍を見せた。2018年9月11日のコスタリカ戦でA代表デビュー。南野拓実選手、中島翔哉選手と共に森保JAPANに欠かせない主力として招集され続け、若手版バロンドールと言われる21歳以下のヨーロッパ最優秀選手の「コパ・トロフィー」の候補者にもノミネートされた。2021年には東京五輪に出場。そして迎えた初めてのワールドカップ。堂安律という選手の名は日本のみならず、世界中のサッカーファンにも知れ渡ったに違いない。自ら持ち込んでの強烈なシュートが得意で、特に右サイドから鋭くカットインしてのシュートが最大の武器。まさしくスペイン戦の同点ゴールがこれだった。
ワールドカップでの活躍もあって、直筆サイン入りカードは20,000円から40,000円と高い相場となっている。マスクもいいし、女性にも人気が高い。今後の活躍がさらに期待されるだけに、レアカードは高騰する可能性もある。4年後のワールドカップでも主力として活躍してくれるはず。要チェックのプレーヤーだ。
※今回のコラムで紹介したカードはMINT-MALLにて販売中です。
Chief(ライター)
国内サッカーを中心にトレカの世界を長年に渡って見守って来た元スポーツ雑誌編集者。横浜F・マリノスサポーター。ラグビー、相撲にも造詣が深い。