NPB千葉ロッテマリーンズは1月28日、MLBボストン・レッドソックスからFAになっていた澤村拓一投手の獲得を発表。本拠地ZOZOマリンで入団会見を開いた。
メジャーのマウンドでも話題になった、長髪を後ろでしばった髪型にスーツ姿で会見場に登場した澤村はオーラが漂っていた。3年前、シーズン途中に巨人から移籍し、気迫あふれるマウンドでマリーンズファンのハートをつかんだ。
「僕が米国に行く際に、快く送り出してくれた義理を守るというのもそうですし、吉井監督が監督に就任されたことも僕の中で大きかった。米国の野球を経験している方なので、その苦労だったりいろいろな事を分かってくださるというのは精神的に大きいです」と古巣を選んだ理由を明かした。会見に同席した吉井理人監督と固く握手をかわした。
3年前は投手コーチだった吉井監督。当時も、ほぼ本人に調整などを任せていたが、今回も2月1日のキャンプインについて「そこは任せています。メジャーの場合はもうちょっと投手のリポートデイ(集合日)が遅いので、その辺の調整のやり方もあると思う。彼はそういうのできるプロなので」と、キャンプ合流は本人に任せる方針を示した。
澤村はすでに自主トレでブルペンに入っている。「すぐに実戦という形ではないけど、ある程度体はもう作った状態。ボールや傾斜、硬さの違いというのがあるので、そこはしっかりアジャストしていけたら」と話し、3年ぶりのNPBのマウンドへ思いを馳せた。
澤村のトレーディングカードは、国内では巨人時代のものが多かったため、球団の方針もあり、直筆サインはなかった。ロッテに移籍後、初めての直筆サインカードがBBM「Fusion」に封入され、その投球同様、人気を集めた。MLB時代にも様々なシリーズで直筆サインカードが作られていた。今年作られるBBM、EPOCHのトレカにも直筆サインカードが入るのは間違いない。
この日は、昨季までMLBテキサス・レンジャーズでプレーし、今季からNPB福岡ソフトバンクホークスに移籍する有原航平投手も入団会見を行った。最近ではMLBからNPBに復帰する場合、北海道日本ハムファイターズにドラフト1位指名されてプロ入りした有原のように古巣を選ばないケースが増えている。それが悪いこととは言わないが、澤村が口にした「義理」という言葉は、野球ファンにも、カードコレクターにも響いたはずだ。
トレカジャーナル編集部