エポック社が発売した「EPOCH 2022 日本プロ野球外国人OB選手会(JRFRA)オフィシャルベースボールカード」が好調な動きを見せている。海を渡って日本球界にチャレンジし、うなるような剛球を投げ、豪快なアーチをスタンドにかけた助っ人たちの活躍を1枚の写真に収めたトレカはやっぱり、楽しい。
昔から助っ人外国人のトレカは人気だった。MINT福岡店がMINTモールに出品したのはBBM「2013 ホークス75周年」のジョー・スタンカさんのサインカードである。
BBM「2013 ホークス75周年」のジョー・スタンカさんのサインカード
スタンカさんが南海ホークスに入団したのは1960年。前年こそ、メジャー初昇格し2試合に登板しリリーフで初勝利をあげた右腕は傘下の3Aが主戦場だった。それでも、当時、3Aの外国人投手が来日するのは初めてだった、という。
投手としては珍しい背番号6を背負い、来日1年目から17勝。64年には驚異の43試合に先発し、26勝7敗で最高勝率のタイトルに輝いた。この年、外国人選手としてパ・リーグ初のMVPに選出された。
阪神タイガースとの日本シリーズでは第1、6、7戦に先発し3完投。第6、7戦は2日連続の連投で4勝3敗ホークスの5年ぶり2度目の日本一に貢献。日本シリーズMVPも選ばれた。
なお、2回目の出場となった球宴では本拠地・大阪球場での第3戦で、先発して3回を1安打1失点、打っては2点適時打を放ち、MVPに選ばれている。打撃もよかったスタンカさんは日本で6本の本塁打を記録している。
花束と背景の風船から想像するに、今回のカードの写真はその球宴第3戦の試合後の表彰式の様子だろうか?。それとも、日本シリーズでのMVP発表のシーンだろうか?。プレー中の写真ではないが、古き良き時代の剛腕の様子が伝わってくる。スタンカさんは大洋でもプレー。NPB通算264試合に登板し100勝72敗、防御率3.38の成績を残し、現役を引退し帰国した。
スタンカさんは2018年に天国に旅立った。新しいサインカードはもう作られない。南海ホークスは今では福岡ソフトバンクホークスとなった。いろいろな意味でかなりレアなカードが20,000円とは、かなりお得なプライスである。
トレカジャーナル編集部