「第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の1次リーグでB組の日本代表侍ジャパンは3月12日、豪州代表を下し、大会通算成績を4戦4勝とし準々決勝進出を決めた。B組1位の日本はA組2位のイタリア代表と16日に東京ドームで対戦する。ここまで、TOPPS社はオンデマンドカード「Topps Now」でWBCのハイライトシーンをカード化。侍ジャパンの快進撃を「Topps Now」で振り返る。
【3月9日】日本代表 8-1 中国代表
「3番・投手(DH)」でスタメン出場した大谷翔平(エンゼルス)は投げては4回を1安打無失点。打席では第2打席で左中間フェンスに直撃する2点二塁打を含む2安打2打点で躍動。トップバッターに入ったラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)が第1打席で中前安打を放つなど2安打。守備でもダイビングキャッチを見せ、チームに勇気を与えた。牧秀悟内野手(横浜DeNA)がチーム1号ソロ。5回から3イニングを投げた「第2先発」の戸郷翔征投手(巨人)が2安打1失点も小気味のいい投球で7三振を奪い、3番手・湯浅京己投手とともに初ホールドをあげた。
【3月10日】日本代表 13-4 韓国代表
先発・ダルビッシュ有投手(パドレス)が2ランを浴びたが落ち着いた投球で試合を作ると、3点を先制されたその裏にヌートバーと吉田正尚外野手(レッドソックス)の適時打などで逆転。ここぞの場面で走者を返した吉田は3安打5打点。近藤健介外野手(ソフトバンク)は1号ソロを含む2安打3打点。「第2先発」の今永昇太投手(横浜DeNA)から、宇田川優希投手(オリックス)、松井裕樹投手(東北楽天)、髙橋宏斗投手(中日)が好リレーで韓国打線を封じ、宿敵に圧勝した。
【3月11日】日本代表 10-1 チェコ代表
東日本大震災に被災した経験を持つ佐々木朗希投手(千葉ロッテ)が運命の「3・11」に先発。味方守備陣の失策で1失点もMAX164キロで4回途中まで8奪三振の力投。打線は3回に吉田の逆転2点二塁打、山田哲人内野手(東京ヤクルト)の適時打でリードを広げた。4回にはヌートバー、近藤、大谷の3連続適時打と吉田の3打点目となる中犠飛で勝負を決めた。連投の宇田川が連続ホールド、宮城大弥投手(オリックス)は5回を2安打無失点に占めてセーブをマークした。
【3月12日】豪州代表 1-7 日本代表
3連勝同士の対戦となった大一番。初回に大谷が右中間へ大会1号3ラン。スタンドの自らの看板を直撃する特大アーチで侍ジャパンは主導権を握ると、2回にはヌートバーと近藤が連続適時打して大量リード。先発した山本由伸投手(オリックス)は4回を1安打無失点。8奪三振の快投で2年連続投手4冠の実力を世界に証明した。初登板した高橋奎二投手(東京ヤクルト)、大勢投手(巨人)も無失点の好リリーフを見せた。
1次リーグを4連勝で突破した立役者はヌートバーだろう。リードオフマンとして打率.429、出塁率.579、7得点。その数字以上に、攻守走の全力プレーと、気迫あふれるプレースタイルで日本のファンのハートをつかんだ。トレーディングカードも人気急上昇で、MINTモールに出品されていた30種類を超えるカードが完売になるほど。「ヤフオク!」や「eBay」でも落札価格がアップしている。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。