「リゾートトラストレディス」の最終日が5月28日、静岡・グランディ浜名湖GCで行われ、山下美夢有(加賀電子)が、自身初の2週連続優勝で、ツアー史上初の4日間大会の2週連続Vを達成した。1打差の首位で出た昨季の年間女王は5バーディー、1ボギーの68で回り、通算21アンダーで逃げ切った。
最終18番で、ツアー史上初の4日間大会2週連続Vを決めるウィニングパットを沈めると、「美夢有スマイル」を浮かべて、ガッツポーズを作った。
6番ホールでスイッチが入った。第2打が奥のバンカーに。第3打は5メートルのパットを残したが、攻めてねじ込んだ。「決め切れて、スイッチが入った」。ピンチをしのぐと、続く7番から3連続バーディーを奪い、差を一気に広げた。後半も勢いは衰えず「緊張感のある中で戦えるのが楽しい。より集中力を高められる」と胸を張った。
今季3勝目、通算9勝目で、最年少21歳299日での生涯獲得賞金4億円を突破した。稲見萌寧の22歳332日を抜いた。「まったく知らなかった。記録はあまり考えていない。アンダーパーで4日間、回れた。うれしい」と邪念はない。次は史上3人目の3日間大会を含めてツアー最多3週連続Vに挑む。
山下にとっては通算9枚目となる、エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」の受注がスタートした。プロ初勝利となった2021年の「KKT杯 バンテリンL」当時はまだ「EPOCH-ONE」の女子ゴルフカードが発行されておらず、試合で8枚、アワードで1枚の合計9枚となった。
記念すべき9枚目のカードは「小さな巨人」と呼ばれる山下らしい、パワフルなドライバーショットである。
前週の「ブリヂストンレディスオープン」での優勝カードで、西郷真央(試合で5枚、アワードなどのイベントで3枚)の通算8枚の「EPOC-ONE」女子ゴルフの最多記録に並んだが、1週間であっという間に抜き去った。
史上6人目、史上最年少の連続女王へのポイントランクは首位を快走。メルセデス・ランクも、今季の獲得賞金でもトップをキープ。そして、ひと足先に「エポワン」の女王を戴冠した。
トレカジャーナル編集部