Bリーグのチャンピオンシップ(CS)決勝の第2戦が5月28日、横浜アリーナで行われ、琉球ゴールデンキングス(西地区1位)が千葉ジェッツふなばし(東地区1位)に88-73で勝利。ダブルオーバータイムの末に96-93で勝利した第1戦に続く2連勝で、初優勝を飾った。
沖縄初のプロチームとして2007年に創設された琉球は昨季、CS決勝で宇都宮に敗れて準V。今年3月の天皇杯決勝は千葉Jに敗れていた。bjリーグ時代は4度頂点に立ったが、Bリーグでは発足7季目での頂点となった。しかも、リーグ戦で24連勝の新記録を樹立し、史上最多勝利数を記録するなど「最強」と呼ばれてきた千葉Jを下しての優勝だった。
司令塔の岸本隆一は試合終了の瞬間、しゃがみ込み、涙した。「信じられないというか、うれしいというか…。本当に一言では表せられない、人生で初めて味わうような感情でいっぱいです。今日に至るまで、いろいろな人が力を尽くして戦ってきた。沖縄にとって意味のある優勝になった」と沖縄・名護市出身の33歳の「レジェンド」は会見で話した。
PGコー・フリッピンが途中出場で27分プレーし、6本中3本の3点シュートを決めるなどチーム最多21得点、8アシストでも魅せた。CSのMVPはアレン・ダーラムが受賞したが、決勝2試合を通じて最も活躍した選手に贈られるファイナル賞に選出された。
「終了のブザーが鳴った時はいろいろな感情が湧いた。沖縄のプライドを持っているし、優勝はプライスレス。本当にうれしい」とフリッピン。2季前は千葉Jで優勝も経験しているが、今回はひと味違う喜びを実感。金の紙吹雪が舞う中、最高の笑顔を見せた。生まれ育ちは米国だが、母が沖縄県出身の日本人で日本国籍を持つ27歳。本拠地・沖縄アリーナで開催されるワールドカップでの日本代表入りもアピールした。
この日、横浜アリーナにはリーグ史上最多となる13,657人の観客が詰めかけた。そのうち2,000人は、沖縄から駆け付けたファンも含め、琉球の応援団だった。熱い戦いが続き、Bリーグの人気の定着とともに、トレーディングカードも人気を高めている。沖縄でのワールドカップ開催でさらに拍車がかかるだろう。日本のバスケットボールカードが熱くなる。
トレカジャーナル編集部