「宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」の最終日が6月11日、兵庫・六甲国際GCで行われ、初日から首位の岩井ツインズの妹・千怜(Honda)が68で回り、トーナメントレコードとなる通算23アンダーとし、今季2勝目をあげた。
一度も並ばれることない完全Vだった。申ジエに11番で1打差まで迫られた。「見ている人の歓声が聞きたい。ここでピタッと寄せたら沸くはずだ。そう思って打ちました」12番で残り55ヤードの3打目を打つ前に、双子の姉・明愛と目指す「魅せるゴルフ」を思い出した。ピンそば2.5メートルにつけ、バーディーにつなげた。
通算23アンダー(265ストローク)の優勝スコアは従来の記録を6打更新する大会記録にもなった。これまでは2012年のキム・ヒョージュ(韓国)、21年の青木瀬令奈の通算17アンダー。265ストロークは72ホール(パー72)ではJLPGAツアー史上2番目の少なさだった。
1988年のJLPGAツアー制度施行後、4日間大会の完全Vは34度目。4日間とも単独首位は2022年「ワールドレディスサロンパス杯」の山下美夢有以来17度目だった。「完全Vは終わってみて、初めて『あっ、そうなんだ』と思った。1ラウンド1ラウンドにエネルギーを使ってやってきた。頑張って良かったと思います」
18番グリーンでの表彰式では、チャンピオンジャケットを宮里藍さんに着せてもらった。3歳のときに初めてツアー会場に訪れた試合で優勝した憧れの人がアンバサダーを務める大会だった。「今週で一番うれしかったです。藍さんはすごくキラキラ輝いていた。あらためてファンになりました」
4日間大会を自身初めて制し「全英女子オープン」切符も獲得した。メルセデスランク上位3人の資格で出場を決めた明愛とともに、7月の「全米女子オープン」に続いてふたりで出場する。「ひとりで行くより100倍うれしい」と笑顔を見せた。
エポック社のオンデマンドカード「EPOCH-ONE」では今季2度目、通算4度目の岩井千怜のカードが作られた。今年、初勝利を飾った明愛との双子姉妹は才能も、話題性も十分。全米と全英の活躍次第では、海外でも人気のゴルフカードで岩井ツインズのカードが作られる可能性はありそうだ。
トレカジャーナル編集部