NPBの2023年シーズンもまもなく、前半戦が終了しようとしている。今年もここまでいろいろなドラマが起きた。それぞれ、トレーディングカードになって、ファンやコレクターを再び、感動させている。
ボクが今年のトレーディングカード界で不思議に思っていたことがある。横浜DeNAベイスターズのトレバー・バウアー投手のカードがいつになったら作られるのか、ということである。BBMさんも、エポック社さんも、そして、カルビーさんもバウアーのカードを作るという話が伝わってこない。
三振を奪って絶叫しても、完投するために9回のマウンドにダッシュしても、6月に月間4勝をあげても(たぶん、月間MVPに選ばれるだろうが)カードにならないのである。
手をこまねいて待っているだけではダメと思い、ネットで検索してみた。そんな中、見つけたのが横浜DeNAが作っている「球団公式電子カード」だった。気が付くのが遅かった。検索ワードが悪かった。すでに、来日時に2種類のカードが作られており、5月3日の対広島東洋カープ戦で7回を7安打1失点に抑え来日初勝利をマークした際のカードも存在していた。
この「来日初勝利」カードがなかなか、秀逸である。
吠えるバウアー、ちょっとパラレルのような表面のキラ加工、裏面も光沢がある。標準的なトレカとはサイズがひとまわり小さいことと、厚みが若干、薄く感じる以外は遜色がない。
「球団公式電子カード」は横浜DeNAのほかにも、オリックス・バファローズ、千葉ロッテマリーンズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなど、多くの球団が導入している「今時の」トレーディングカードである。パソコンや携帯電話で電子カードをゲットして、場合によっては印刷することも可能である。
バウアーの「来日初勝利」カードを実際に手にして、思ったことがある。今はパック商品、ボックス商品に比べれば市場価値はそれほど高くはないかもしれないが、将来的にはそれらに匹敵するほどの存在になるかもしれない。
さらに、これは、「公式電子カード」を発行してるすべての球団のすべてのカードをチェックしなければいけない。すべてのカードを手にしたい。
コレクターが見る夢はでっかい、そして、コレクターは欲が深いものである。
Cove(ライター)
元スポーツ紙ライター。国内外のコレクションアイテムを収集して30年あまり。バブルヘッドのコレクションが自慢で日本唯一のバブルヘッドライター(自称)。トレカはレギュラカードのコンプリと日本人メジャーが中心。