ブルックス・ロビンソンさんが天国へ旅立った。86歳だった。MLBボルティモア・オリオールズが9月26日、発表した。ロビンソンさんはオリオールズで23年間プレーし、「ミスター・オリオール」として親しまれていた。
フランチャイズプレーヤーとしてだけでなく、オールスター・ゲームに18度も選出された。1964年にはア・リーグMVPに選出。1966年、1970年と2度のワールドシリーズ制覇を経験し、1970年はワールドシリーズMVPにも選ばれた。1983年、殿堂入り投票の有資格初年度で得票率92.0%を記録し、アメリカ野球殿堂入りも果たしている。
三塁手としてゴールドグラブ賞16度などの輝かしい実績を誇り、難しい打球を難なくさばく姿から「人間掃除機」とも呼ばれた。16度のゴールドグラブ賞は投手を除くと史上最多の受賞回数であり、投手を含めてもジム・カート投手と並んで歴代2位タイ。これを上回るのは18度受賞したグレッグ・マダックス投手だけである。
ダイビングキャッチをしてグラブを掲げる姿の写真は、ロビンソンさんを紹介する際に必ず使用されるほど。トレーディングカードにもなっている。
打撃でも通算2896試合に出場して打率.267、2848安打、268本塁打、1357打点を記録。1964年には打点王を獲得し、MVPに選出。殿堂入り投票の有資格初年度で殿堂入りを果たした史上初の三塁手となった。背番号「5」はオリオールズの永久欠番に。引退45周年の昨年9月24日(現地時間)に「サンクス・ブルックス・デー」が開催された。
1971年には日米野球で来日、強打とともに華麗な守備も披露した。
オリオールズ球団は「我々はブルックス・ロビンソンの死を深く悲しんでいます。1955年以降ずっと、オリオールズにとって欠かせない存在だった彼は、今後も永続的な影響を残し続けるでしょう」と弔辞を発表した。
「MLBに携わるすべての者がブルックス・ロビンソンの死を悲しんでいます。彼は史上最も偉大な守備型選手の1人であり、ワールドシリーズ制覇2度、1964年ア・リーグMVP、16年連続ゴールドグラブ賞など素晴らしいキャリアを過ごしました。引退後も野球界に貢献し続けました」と MLB機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーも追悼のコメントを発表した。
前述の名シーンを含め、多数のトレカが作られたロビンソンさん。記憶にも記録にも残る名三塁手だった。
トレカジャーナル編集部